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流れ星TOP 2006/6/12 第33号
小口径屈折+デジカメで月を撮る
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 今夜はどんな星空が見えるでしょう。。。

     ☆彡 流 れ 星 か ら の 贈 り 物 ★彡

        第33号 2006年6月12日発行
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こんにちは。
「流れ星」の鈴木です。

引き続き、ご愛読いただいている方々はもちろんのこと、
新しく読者登録していただいた皆さん、
本当にありがとうございます。


私の住んでいる関東地方もとうとう梅雨に入ってしまいました。
昨日の休日はずーっと雨。。。

星を見るには残念な時期に突入です。


ちょうど先週の5日。
夕飯の後、ふとベランダに出てみると、
昼間の雲がすっきり取れて、月と木星が笑顔で輝いています。

「今日を逃すと、しばらくはこんな天気はないかも」と思い、
急いでベランダに望遠鏡を出しました。

まず月齢9.3の月を覗いてみると、
そよ風ほどの風は吹いているものの、
大気による揺らぎがあまりない、いわゆる「シーイングが良い」状態です。

次に木星に挑戦してみると、
このベランダから観望を始めて以降、
トップクラスのシーイングの良さであることがハッキリしました。

貴重なシーイングを逃すまい!

次の瞬間、部屋にデジカメを取りにいっていました。。。



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 ☆今週の話題
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 ☆1.小口径屈折経緯台+普通のデジカメで月齢9.3を撮る

 ☆2.閑話休題 こんな望遠鏡で頑張ってます。。。

 ☆3.土星と火星が超接近

 ☆4.編集後記



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 ☆1.小口径屈折経緯台+普通のデジカメで月齢9.3を撮る
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というわけで、雲の合い間を縫って、
小口径屈折経緯台+普通のデジカメで月齢9.3を撮影してみました。

デジカメのディスプレイで見ても、
いつもよりも月面の様子がしっかりしているので、
そのことからもシーイングが良いことが実感できました。

「60mm屈折でコレくらいなら撮れるんだぁ」という参考ということで、
その中から5ショットを皆さんにご紹介します。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060612.html#01


ちなみに、5枚のフレーミングはこんな感じとなっています。
 1枚目:プラトー〜氷の海周辺
 2枚目:アペニン山脈周辺
 3枚目:晴れの海〜静かの海付近
 4枚目:プトレマイオス〜レギオモンタヌス周辺
 5枚目:クラビウス〜ティコの東側周辺

とはいっても、
月の地形の名前を聞いただけでピンと来る人は、
かなり月に慣れている方でしょう。

私は、主な地形以外は、やはり月面図を見ながらでないとダメですね。


月を一通り撮り終えた後、
試しで木星も撮ろうとしたのですけど、
ちょうど再び雲がかかってきてしまいました。。。


なお、月面の詳しい地形名などはコチラをご覧ください。
ホントに詳しく載っていますのでオススメです。
あと、「回転する月」のアニメーションは必見ですよ。
http://www12.plala.or.jp/m-light/index.html



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 ☆2.閑話休題 こんな望遠鏡で頑張ってます。。。
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お粗末ながら、
「小口径屈折経緯台+普通のデジカメで撮った月齢9.3」を
ご覧いただいたので、
ついでといってはなんですけど、閑話休題ということで、
その、私の機材の1つである小口径屈折経緯台について少しお話しします。


今回のように、私が月の撮影に使用しているのは、
タカハシ製のTeegul−60(ティーガル ロクジュウ)です。
(現在では販売終了しています。)

鏡筒は、口径60mmの2枚玉フローライトアポクロマート、
架台は、経緯台です(もちろん手動)。

タカハシのサイトにカタログがありました。こんな望遠鏡です。
http://www.takahashijapan.com/CATALOG/1990-TG60/TG-60.htm


購入は、大学生のころだったので12年前くらいだったかなぁ。
三脚が少し弱かったので、
実家から近かった、天体望遠鏡専門の前橋至誠堂さんに
特製アダプタを製作してもらって、
付属の三脚よりも強い三脚に載せかえて使っています。

カタログを見ていただくとお分かりの通り、
(カタログを見なくても、ご存知の方はご存知ですよね)
このTeegul−60は、眼視専用の機種で、
私も長い間、お気楽眼視専門で使っていました。

セッティングが1分とかからないため、
望遠鏡を出すことに対してストレスがないので、思い立ったら、
迷うことなくすぐにベランダに出せることが最大のメリットです。

これにデジカメを付けて撮影し始めたのが、ちょうど3年前でしょうか。

普通に眼視で使用するなら大きな問題はないのですけど、
デジカメを取り付けるといくつか問題が出てきてしまいます。

大きい問題は2つ。

【その1】眼視専用なので、
摺動式ドローチューブと簡易ヘリコイドの強度がそれほどなく、
そのため、デジカメを取り付けると、途端にピントが合わせづらくなる。

【その2】経緯台かつ自動追尾ではないため、
特に、月面などのアップを撮る時は、
対象がどんどん動いてしまうので、構図が非常に決めにくい。

手ブレを防ぐため、シャッターは数秒のタイマーを使うわけですけど、
タイマーがかかっている間に、まさにどんどん対象が動いてしまいます。
ホントに驚くほど速いんですよ!
日周運動ってこんなに速いんだ!と実感する瞬間です。(笑)

なので、移動方向と移動速度を考えて、
シャッターが切れる時にちょうど良い構図になるように、
シャッターボタンを押す時はその差を考慮しないとならないわけです。


実家には屈折赤道儀が置いてあるんですけど、
それを持ってきても、ベランダでは使えませんし。

欲しい機材や、使ってみたい機材なら沢山あるんだけどなぁ。。。
でも、ないならないなりに、出来る範囲でなんとかするしかないわけで。

「いま出来る範囲で出来ることは何かなぁ」と考えるのも楽しいですよね。



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 ☆3.土星と火星が超接近
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今週末の18日、
西の空で土星と火星が超接近します。

両者は1度を切るまで接近しますので、
並んでいる、というよりも、手を繋いでいるように見えるでしょう。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060612.html#02

なお、その近くには、
肉眼では見えませんけど、小惑星のベスタもいます。



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 ☆4.編集後記
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【ハバネロ&ルーパゥシー日誌】
先月21日に種を植えてから約2週間後、
ハバネロ2号に待望の芽が出ました。

まずは、これで一安心。
いまでは、数本の芽が元気に育っています。

ルーパゥシーは、
表面の緑色が濃くなってきたようですけど、
まだ芽は出てきてません。


それでは、また来週にお会いしましょう☆彡



なお、このメルマガの全バックナンバーはこちらにご用意しております。
http://nagarebosi-kirari.com/index1-6.html





「だいじょうぶ。あかちゃんは
こころが ようせいに なりましたからね。
はねなんか なくても いつまでも
みんなの ことを わすれませんよ。」




ふたご座生まれ(5/21〜6/21)のあの人にこんなプレゼントはいかがですか?

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<<撮影データは下に一括掲載してあります>>


【全体】



【A】



【B】



【C】



【D】



【E】


<<撮影データ>>

【全体(月齢9.5)】
鏡筒・架台:タカハシ製Teegul−60(60mm 2枚玉フローライト屈折経緯台)
カメラ:MINOLTA DiMAGE Xt
アイピース:LV20mm
撮像方法:デジカメアダプタによるコリメート
撮像日時:2003年12月03日 19時07分07秒
露出時間:1/60秒
撮像感度:ISO50
画像処理:画像180度回転
<補足>
今回、月の全体は撮らなかったため、
以前に撮った月の中から、
月齢が近い2003年12月3日に撮像したものを使用しました。


【A〜E共通データ】
鏡筒・架台:タカハシ製Teegul−60(60mm 2枚玉フローライト屈折経緯台)
カメラ:Canon PowerShot S2IS
アイピース:LV20mm
撮像方法:デジカメアダプタによるコリメート

【A】
撮像日時:2006年06月05日 20時33分51秒
露出時間:1/10秒
撮像感度:ISO100
画像処理:画像180度回転 →トリミング(2048×1536)
     →リサイズ(800×600) →シャープネス調整

【B】
撮像日時:2006年06月05日 20時33分35秒
露出時間:1/10秒
撮像感度:ISO100
画像処理:画像180度回転 →トリミング(2048×1536)
     →リサイズ(800×600) →シャープネス調整

【C】
撮像日時:2006年06月05日 20時21分01秒
露出時間:1/10秒
撮像感度:ISO100
画像処理:画像180度回転 →トリミング(2048×1750)
     →リサイズ(800×683) →シャープネス調整

【D】
撮像日時:2006年06月05日 20時35分04秒
露出時間:1/10秒
撮像感度:ISO100
画像処理:画像180度回転 →トリミング(2048×1536)
     →リサイズ(800×600) →シャープネス調整

【E】
撮像日時:2006年06月05日 20時27分10秒
露出時間:1/6秒
撮像感度:ISO100
画像処理:画像180度回転 →トリミング(2048×1536)
     →リサイズ(800×600) →シャープネス調整


<補足>
どれもコンポジットなしの1枚撮りです。





「だいじょうぶ。あかちゃんは
こころが ようせいに なりましたからね。
はねなんか なくても いつまでも
みんなの ことを わすれませんよ。」




ふたご座生まれ(5/21〜6/21)のあの人にこんなプレゼントはいかがですか?

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2006年6月18日夜20時30分ごろの西の空。
ご覧のように、
土星と火星が、手を繋いでいるくらい近づいています。


土星と火星は約34秒角まで接近しています。
(視野円は1.5度に設定。)


双眼鏡や望遠鏡を使わないと分かりませんけど、
近くには、小惑星ベスタも見ることが出来ます(緑の十字)。
(視野円は5度です。)





「だいじょうぶ。あかちゃんは
こころが ようせいに なりましたからね。
はねなんか なくても いつまでも
みんなの ことを わすれませんよ。」



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