アクセス解析
流れ星TOP 2016/2/15 第538号
重力波天文学の幕開け
★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡


 今宵はどんな星空が見えるでしょう。。。

     ☆彡 流 れ 星 か ら の 贈 り 物 ★彡

       第538号 2016年2月15日発行


☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡



こんにちは。
「流れ星」の鈴木です。



ご愛読いただいている皆さま、
新しく読者登録していただいた方、
本当にありがとうございます。




マサチューセッツ工科大など
アメリカを中心とした国際研究チーム
「LIGO(ライゴ)」は12日未明、
宇宙からやってきた重力波を
初めて直接に観測したことを発表しました。


「重力波」は1916年に
アインシュタインが一般相対性理論の中で
その存在を予言していて、
彼亡きあとは、「最後の宿題」として、
各国の研究者たちがしのぎを削って
直接の観測を目指していました。


今回は、地球から13億光年離れた
2つのブラックホールが衝突した時に発生した
「重力波」を観測しました。


今回の観測をきっかけに
「重力波天文学」の時代が幕を開けたことは間違いなく、
これまでの観測機器では見ることの出来なかった
ブラックホールなど、
宇宙の姿が明らかになっていくでしょう。


人類は、今までとはレベルの違う、
宇宙を知るためのツールを手にしたということです。


これまで仮説とされてきたものが、
事実として確認できる日がやってきます。


日本でも、同じく重力波を観測する
大型低音重力波望遠鏡「KAGRA(カグラ)」が
まもなく稼働します。



それでは、今週もよろしくお願いします☆彡




★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡

 ★今週の話題

☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡


 ★1.アルデバランが月に隠される(16日夕方前)


 ★2.国際宇宙ステーションを見よう!


 ★3.編集後記





★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡

 ★1.アルデバランが月に隠される(16日夕方前)

☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡


昨年2015年に続いて、
今年2016年も、
おうし座1等星アルデバランが月に隠される
「アルデバラン食」シーズンです。


その1回目が
明日16日夕方前に起こります。


夕方前ということは、
当然ですけど、まだ空は明るいです。


ただし、昼間でも、
1等級ほど明るい星は、
望遠鏡を使うと、認識できます。
(もちろん空の状態によります。)


アルデバランは、
上弦の半月の暗い側から潜入し、
明るい側から出現します。


各地の経過は次の通りです。


★場所|★潜入時刻(月高度)|★出現時刻(月高度)
札 幌|16:01(49度)|17:02(58度)
秋 田|15:51(48度)|17:01(59度)
仙 台|15:49(49度)|17:02(61度)
東 京|15:42(47度)|16:58(61度)
金 沢|15:41(44度)|16:53(58度)
名古屋|15:39(44度)|16:53(58度)
大 阪|15:36(43度)|16:50(57度)
広 島|15:33(40度)|16:44(54度)
福 岡|15:30(38度)|16:40(52度)
鹿児島|15:26(37度)|16:38(51度)
那 覇|15:16(32度)|16:28(48度)


潜入時の月は、東側に見えています。


ご覧のように、
北の地域ほど月の高度は充分にあります。



昼間ということで、
肉眼では無理ですけど、
太陽が沈んだあとは、
上弦の半月とアルデバランが並ぶ姿を
楽しむことが出来ます。



東京におけるアルデバラン食の様子、
食後の上弦の半月とアルデバランの様子はコチラ。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga2/20160215.html#01



次回のアルデバラン食は、
5月8日です。





★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡

 ★2.国際宇宙ステーションを見よう!

☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡


国際宇宙ステーション(ISS)は普通に肉眼で見ることが出来ます。

下記の目視予想を参考にしてタイミングを合わせましょう!



★日付|★見え始め時間(方角/高さ)|★最大の高さ(方角/高さ)

【稚内】
15日|17:39(北西/12度) |17:41(北/32度)
15日|19:15(西北西/13度)|19:17(西北西/32度)
16日|18:22(西北西/11度)|18:25(北北東/73度)
17日|17:32(北/46度)  |17:32(北/46度)
17日|19:06(西/12度)  |19:09(南西/31度)
18日|18:13(西北西/12度)|18:16(南南西/55度)


【札幌】
16日|18:23(北西/12度) |18:26(北東/45度)
17日|19:06(西北西/11度)|19:09(西南西/41度)
18日|18:13(西北西/10度)|18:16(西北西/75度)
20日|18:04(西北西/10度)|18:07(南西/37度)


【秋田】
17日|19:07(北西/13度) |19:09(北西/47度)
18日|18:14(北西/11度) |18:17(北北東/47度)
19日|18:58(西北西/12度)|19:00(南西/33度)
20日|18:05(西北西/13度)|18:08(南南西/70度)


【仙台】
17日|19:07(北西/10度) |19:09(北西/36度)
18日|18:14(北西/11度) |18:17(北東/39度)
19日|18:58(西北西/10度)|19:01(南西/37度)
20日|18:05(北西/14度) |18:08(西北西/73度)


【東京】
19日|18:58(北西/13度) |19:01(南南西/60度)
20日|18:05(北西/11度) |18:08(北東/57度)


【金沢】
17日|19:07(北北西/12度)|19:09(北/33度)
19日|18:57(北西/11度) |19:00(西/76度)
20日|18:05(北西/12度) |18:08(北東/47度)
21日|18:49(西北西/13度)|18:51(南西/27度)


【名古屋】
19日|18:58(北西/12度) |19:01(東/84度)
20日|18:05(北北西/13度)|18:08(北北東/39度)
21日|18:49(西北西/12度)|18:51(南西/31度)


【大阪】
19日|18:58(北西/13度) |19:01(東北東/65度)
21日|18:48(西北西/10度)|18:51(南西/39度)


【広島】
18日|19:50(北西/11度) |19:51(北西/27度)
19日|18:57(北西/12度) |19:00(北東/45度)
21日|18:48(北西/10度) |18:51(西南西/59度)


【福岡】
18日|19:50(北西/12度) |19:51(北西/30度)
19日|18:57(北北西/12度)|19:00(北東/33度)
20日|19:41(西北西/12度)|19:43(西南西/35度)
21日|18:48(北西/12度) |18:51(南/85度)


【鹿児島】
20日|19:41(西北西/10度)|19:44(南西/45度)
21日|18:48(北西/13度) |18:51(東北東/70度)


【那覇】
20日|19:42(北北西/13度)|19:44(北北東/55度)




ISSを見る前に詳しい情報を下記のJAXAサイトで
確認することをオススメします。
(見え方のシミュレーションなどが掲載されています。)


また、「観測地の選択」ページで、
上記以外の細かい観測地が選択できます。
(緯度、経度の指定もできます。)



【関連リンク】
国際宇宙ステーションを見よう(JAXA)
http://kibo.tksc.jaxa.jp/

ISSを見よう 観測地の選択(JAXA)
http://kibo.tksc.jaxa.jp/letsview/visibility1/

国際宇宙ステーションの探し方と注意事項(JAXA)
http://iss.jaxa.jp/iss/map/guide.html





★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡

 ★3.編集後記

☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡


「重力波」は、
時間と空間を歪める
非常に僅かなゆらぎです。


私たち一般人には、
あまりピンときませんよね、やはり。


まずは、
「重力波って何なの?」ということから。



====================


Q 重力波って?

A 重さのある物体が動いたときに
  周囲の時間や空間がゆがみ、
  波のように伝わる現象で「時空のさざ波」と呼ばれます。
  アインシュタインが100年前、
  一般相対性理論で存在を予言しました。
  人が腕を回しても発生するはずですが、
  小さすぎて検出できません。



Q 観測の対象は?

A 光が脱出できないほど重力が大きな
  「ブラックホール」や高密度の
  「中性子星」などの非常に重い天体同士の合体や、
  星が大爆発する超新星爆発などによる重力波を狙います。
  ただこれらの重力波が地球に届いても、
  地球と太陽の間の距離が原子1個分ゆらぐという
  わずかな変化しか起きず、観測はとても難しいのです。



Q 本当に存在するの?

A 米国の天文学者2人が1970年代に
  二つの重い天体が互いの周りを回る現象を調べ、
  重力波によってエネルギーが失われていると突き止めました。
  重力波が存在する間接的な証明となり、
  2人はノーベル賞を受賞しました。



Q 何の役に立つの?

A 重力波は、時間や空間が伸び縮みすると考える
  相対性理論の正しさを証明する決定打となります。
  また光では見ることのできないブラックホールなどの
  天体を調べられるようにもなります。
  これまで調べられなかった宇宙の姿が
  重力波で見えるようになり、
  宇宙の成り立ちへの理解が深まると期待されます。



「時空のさざ波」と呼ばれて…重力波Q&A(毎日新聞)
http://mainichi.jp/articles/20160212/k00/00m/040/116000c


====================



それでは、また来週にお会いしましょう。




↓このメルマガの全バックナンバーはコチラです。
http://nagarebosi-kirari.com/index1-6.html







ご購読の登録はコチラです



【アルデバラン食@東京】
2016年2月16日15時40分ごろの東の空。



アルデバランの潜入@東京
15時42分ごろ



アルデバランの出現@東京
15時58分ごろ










2016年2月16日19時ごろの南の空。
黄線:黄道、赤線:天の赤道
(月齢7.8)



アルデバラン食後の、
上弦の半月とアルデバラン。
(視野円7度)









みずがめ座生まれ(1/20〜2/18)のあの人に絵本のプレゼントはいかがですか?
      
上に戻る
このページの星図、シミュレーション図は、
株式会社アストロアーツのステラナビゲータを使用しています。

Copyright (C) 2005~ nagarebosi. All Rights Reserved.