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流れ星TOP 2017/6/26 第609号
北極星 北の夜空の 守り神
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 今宵はどんな星空が見えるでしょう。。。

     ☆彡 流 れ 星 か ら の 贈 り 物 ★彡

       第609号 2017年6月26日発行


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こんにちは。
「流れ星」の鈴木です。



ご愛読いただいている皆さま、
新しく読者登録していただいた方、
本当にありがとうございます。



それでは、今週もよろしくお願いします☆彡





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 ★今週の話題

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 ★1.月がレグルス、木星、スピカを巡る


 ★2.北極星が動くってホント?!


 ★3.編集後記





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 ★1.月がレグルス、木星、スピカを巡る

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24日に新月を迎えた月は今週、
徐々に明るさを増しながら、
しし座、おとめ座を移動していきます。


しし座、おとめ座といった春の星座も、
日が沈むと既に西の空にいて、
季節が確実に夏へ向かっていることを
実感します。


28日の日没後、
西の空で三日月と、
しし座1等星レグルスが並びます。


週末、月が変わって1日、
上弦の半月は木星のもとへ。


さらに、翌2日には、
おとめ座1等星スピカと並びます。


28日の三日月とレグルス、
1日の半月と木星、
2日の月とスピカの様子はコチラ。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga2/20170626.html#01






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 ★2.北極星が動くってホント?!

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現在の小学生は、
何年生の時に、
最初の星の授業を受けるのでしょうか。


おそらく、
その星の授業では、
北極星と、その見つけ方を教わると思います。


「もし夜に道に迷ったら、
 北極星をみつけましょう。
 その方角が北です。
 北極星は北の空で動かないので、
 昔の人は、北極星を頼りに方角を知りました」


なんてことを、
先生が言うのかは分かりませんけど、
まあ、そんな話を聞いた児童のほとんどは、
「北極星は動かない」と憶えるでしょう。



しかし。


その「動かない」はずの
北極星が「動く」としたら、
どうでしょう。


児童によっては、
衝撃を受けるかもしれません。
(そんことないか。。。)


一体どういうことなんでしょうか?


こぐま座にある2等星の
北極星(ポラリス)は現在、
天の北極のごく近いところで輝いているので、
日周運動をもとにした動き、
つまり星が東から昇って西に沈む、
という1日の動きからすると、
もちろんほとんど動きません。


言い方をかえると、
北極星も日周運動をしているので、
毎日少し動いてはいるんです。


でも、今回の「北極星が動く」話は
そのことではありません。


それでは、
一体何が動いているのでしょうか?


動いているのは北極星ではなくて、
天の北極の位置(日周運動の中心)なんです。
ゆ〜っくりですけど、
「天の北極」自体が実は動いているんです。


つまり、「北極星が動く」という意味は、
「なが〜い年月をかけて
 天の北極が動くことによって、
 相対的に北極星の位置が変わる、その結果、
 時代によって北極星となり得る星が変わる」
ということなんです。


これが、
「歳差(さいさ)」と呼ばれている現象です。


軸が合っていて
勢いよくまわっているコマは、
ピシッと動かずに、
まるで止まって立っているように
見えますよね。


一方、まわる速さが遅くなったコマや、
軸がズレているコマは、
ゴマすりの棒のように
首を振って軸が安定しないまま回ります。


これと同じような現象が
地球にも起きています。


地球の地軸は黄道面に対して
23.5度傾いているのですけど、
この傾きによって、
地球は、安定しないまま回る
コマのような動きをしているわけです。


これを「歳差運動」と呼んでいます。


この歳差運動は、
太陽、月、惑星の重力の影響を受けて
起こっています。


歳差によって天の北極が
具体的にどれくらい動いているのかといいますと、
黄道北極を中心に、
地軸の傾き分である23.5度を半径とした円上を、
2万5920年かけて1周しています。
(黄道北極は、りゅう座の
 デルタ星とゼータ星の中間にあります。)


天の北極は、
1年で約50秒角で移動しているので、
逆算すると、
紀元前3000年〜2800年ころは、
りゅう座のトゥバンの近くに
天の北極があったことになります。


また、西暦1万1600年ころには、
はくちょう座デルタ星が北極星になるでしょう。


なお、現在の北極星と天の北極は、
2100年ごろにいちばん接近します。



歳差運動のイメージ図と、天の北極の変遷図はコチラ。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga2/20170626.html#02



【関連リンク】
歳差(お星様とコンピュータ)
http://star.gs/html/saisa.htm

歳差運動(アストロアーツ)
http://www.astroarts.co.jp/alacarte/kiso/kiso03-j.shtml#PRECESSION





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 ★3.編集後記

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なんか、
雨の降り方が集中豪雨的で
まったく梅雨っぽくないですよね。




それでは、また来週にお会いしましょう。




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2017年6月28日21時ごろの西の空。
黄線:黄道、赤線:天の赤道
(月齢4.4)



三日月とレグルス
(視野円7度)












2017年7月1日21時ごろの南西の空。
黄線:黄道、赤線:天の赤道
(月齢7.4)



上弦の半月と木星
(視野円7度)











2017年7月2日21時ごろの南西の空。
黄線:黄道、赤線:天の赤道
(月齢8.4)



月とスピカ
(視野円10度)










(提供:アストロアーツ)
地球の歳差運動の基本原理がお分かりになると思います。







赤い丸が黄道北極となります。
天の北極は、それを中心として薄緑の円の上を
2万5920年に1周することになります。
(この円の半径は23.5度です。)

現在から約5000年前の紀元前3000年ころは
黄色い円で示したあたりに天の北極があったため、
結果として、りゅう座のトゥバンが北極星となっていました。

ピンクの円は、西暦2000年ころにおける天の北極です。
もちろん、こぐま座の尻尾にある2等星が北極星となっていますね。

西暦1万1600年ころには、
はくちょう座δ星あたりまで天の北極が移動しています。









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