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流れ星TOP 2006/2/27 第18号
海王星の月 トリトンとネレイド
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 今夜はどんな星空が見えるでしょう。。。

     ☆彡 流 れ 星 か ら の 贈 り 物 ★彡

        第18号 2006年2月27日発行
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こんにちは。
「流れ星」の鈴木です。


引き続き、ご愛読いただいている方々はもちろんのこと、
新しく読者登録していただいた皆さん、
本当にありがとうございます。


このメルマガでも何度か取り上げている
「すばる」(M45 プレアデス星団)ですけど。


その「すばる」にある恒星「プレオネ」のまわりにある、
既に確認されていた水素ガスの円盤の内側に、
さらに小さな水素ガスの円盤があることを、
兵庫県佐用町の県立西はりま天文台が、
国内最大の反射望遠鏡「なゆた」(口径2m)にて発見したことが
19日にニュースとなりましたね。


2つの円盤を持つ恒星を確認したのは、
この「なゆた」が世界で初めてとのこと。


二重円盤発見についての詳細や想像図はこちら
http://www.nhao.go.jp/pleione.html

西はりま天文台の公式サイト
http://www.nhao.go.jp/index-j.html



それでは、今週もよろしくお願いします。




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 ☆今週の話題
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 ☆1.海王星 ハッケンデン発見伝 アッちゃん、カッコイイ!

 ☆2.海王星の月 トリトンとネレイド

 ☆3.すばる、月、2つの赤い星の共演(5日夜)

 ☆4.編集後記




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 ☆1.海王星 ハッケンデン発見伝 アッちゃん、カッコイイ!
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海王星は8等級前後の明るさがあるため、
はやくから望遠鏡による天体の観察を行なっていたガリレオによっても
既に観測されていたのですけど、
その時は、移動まで確認できず、
他の恒星と同じであると考えられていました。


ハーシェルが天王星を発見後、
その天王星を観測していくと、
軌道計算された結果と、実際の位置がズレていることが
次第に分かってきました。

(天王星の発見については前回お話ししましたね。
 http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060220.html


このズレから、天文学者は、
天王星の外側にまだ発見されていない惑星があって、
その惑星が天体力学的に天王星の軌道に影響を与えているのではないか、
と考えるようになったわけです。

そこで、ルベリエとアダムスという2人の天文学者が、
それぞれ別々に、その未知の惑星の存在を予測しました。



そして、ついに。。。


1846年秋。

ルベリエから依頼を受けたベルリン天文台のガレが、
みずがめ座の、予測されていた位置あたりに、
土星と並んでいる海王星を発見するに至ったのでした。


  アッちゃん(アダムス)、カッコイイ!! (すいません。。。)


そんな発見伝を持つ太陽系第8惑星、
海王星の英名である「Neptune ネプチューン」は、
ローマ神話のネプトゥヌス(ギリシャ神話のポセイドン)のこと。

これは、天王星の「Uranus ウラヌス」と同じく、
近世になってから「未使用の神話上の大物」の名前からつけたものです。



海王星発見当時の位置、本日27日の海王星の位置など。。。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060227.html#01




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 ☆2.海王星の月 トリトンとネレイド
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海王星の直径は約4万9500km。
前回ご紹介した天王星とほぼ同じくらいの大きさですね。

大気中のメタンによって、鮮やかなスカイブルーに見えます。


海王星は、太陽のまわりを約165年かけて1周します。
つまり、5年後の2011年にようやく、
最初に発見された時(1846年)と同じ位置に戻ってくることになります。


冥王星の楕円軌道と2箇所で交わっているために、
位置によっては、
海王星のほうが冥王星よりも太陽から遠くになる場合があることは
ご存知の方もいらっしゃるでしょう。



さてさて。


海王星は10個以上の月(衛星)を持っています。

その中から、トリトンとネレイドについてお話ししておきましょうか。


まずは、トリトンから。

トリトンの直径は約2700km。
地球の直径の2倍強もありますから随分大きいですね。

このトリトンは、
海王星本体の自転方向とは逆の方向に公転しています。

これはどういうことなのでしょうか?

惑星本体の自転方向と衛星の公転方向が同じ場合は、
惑星と衛星の起源が同じである可能性を示唆するのですけど、
公転方向が逆向きということは、
惑星と衛星の起源が別、
つまり、ふら〜っと惑星に近づいた天体が、
たまたま、その惑星の重力に捕まってしまった可能性があります。

なので、トリトンも、
たまたま海王星に捕まってしまった天体かもしれないわけです。

仮にそれが真だとして、
海王星に捕まるようなことがなければ、
もしかしたら、冥王星よりもじゃっかん大きいトリトンは、
単独で太陽系惑星になっていたかもしれませんね。



つづいて、ネレイド。

ネレイドの軌道は、
海王星の赤道面に対して27.5度傾いていて、
えらく細長い楕円形をしています。
その細長さは、太陽系の衛星の中でいちばんと言われています。
(どんな軌道なのかは下のリンク先をご覧ください。)

しかも、その軌道の中心は
海王星から随分と離れているので、
海王星から見たネレイドは、
常に、実視の大きさを変えているようになるはずです。


海王星のスカイブルー、トリトンやネレイドの軌道など。。。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060227.html#02




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 ☆3.すばる、月、2つの赤い星の共演(5日夜)
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5日の日曜日の夜、西の空に、
すばると月、そして、2つの赤い星が同じ方向に見えています。


その2つの赤い星とは、何と何でしょうか?


はい、そのとおり、
火星と、おうし座の1等星アルデバランですね。

火星も、昨年秋に最接近したころから0.8等までその明るさを落とし、
いまは、ちょうどアルデバランと同じくらいの明るさになっています。

なので、明るい赤い星が2つ並んでいる姿を
それとは知らずに、
ご覧になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

月は、上弦前の月齢5.4。


初春の夜、
すばる、月、火星、アルデバランの共演を楽しんでみてはいかがですか。。。

http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060227.html#03




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 ☆4.編集後記
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一昨日25日の土曜日、
知り合い仲間で恒例のボウリング大会がありました。

だいたい2〜3ヶ月に1回、
25〜30人くらいが集まってボウリング大会をやっているんですよ。

私のアベレージは130前後なので、
まあ、可もなく不可もなくって感じで、
もちろん、優勝争いにはまったく関係ありません。


あー、そうだ。
何回か前のボウリング大会の団体戦だったんですけど。

  ●○○●
  ●○●
   ○○
   ○    ○=倒れたピン  ●=残ったピン

こんな風に、うしろの端4本が割れてしまう
スプリットがあるじゃないですか。

これを、すげーまぐれで倒したことがありましたね。
今ではいい思い出です。。。ピュー彡


次回は3月なんですね。
そろそろ花粉クンの季節だなぁ。。。

それでは、また来週にお会いしましょう☆彡



なお、このメルマガの全バックナンバーはこちらにご用意しております。
http://nagarebosi-kirari.com/index1-6.html



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2006年2月27日朝6時分ごろの東南の空。
海王星は現在、地球からみて
太陽と同じ方向にいるため、残念ながら見ることは出来ません。


2006年10月1日夜20時ごろの南の空。
海王星は、やぎ座で7.9等級の光を放っています。
肉眼では見えませんが、
双眼鏡があれば位置は確認できるでしょう。



1846年9月末の空をシミュレーションしてみました。
ご覧のように、
海王星は みずがめ座で輝く土星の近くで発見されました。



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(提供:NASA)
1989年8月20日にボイジャー2号の捉えた海王星です。
吸い込まれそうなすばらしい青ですね。
中央あたりに見えている楕円形の暗い部分は
「大暗斑(ダークスポット)」と呼ばれています。


(提供:NASA)
海王星にも環(リング)があります。
その環は非常に淡く微かなものなので、
ボイジャー2号は、海王星本体を隠した上で
露出を多くして撮影されました。



海王星Neptuneの惑星記号です。
海神ネプチューンの三叉槍を図案化したものとなっています。


(提供:アストロアーツ)
海王星の軌道と冥王星の軌道が微妙に交わっています。


(提供:アストロアーツ)
トリトンは、海王星本体の自転とは逆に公転、
ネレイドは、大きく楕円を描いた軌道で公転しています。



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2006年3月5日夜20時ごろの西の空。
おうし座やオリオン座も西に傾き、
夜空も冬の終わりを告げています。


上弦前の月齢5.4の月、
すばる、そして
赤く輝く火星とアルデバラン(緑十字で囲んである星)。

7倍以下の双眼鏡で流し見ることができると、
共演の様子をもっと楽しめます。



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