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流れ星TOP 2008/2/18 第121号
宇宙からのX線をとらえろ!
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 今夜はどんな星空が見えるでしょう。。。

     ☆彡 流 れ 星 か ら の 贈 り 物 ★彡

       第121号 2008年2月18日発行
★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡

こんにちは。
「流れ星」の鈴木です。


引き続き、ご愛読いただいている方々、
新しく読者登録していただいた皆さん、
本当にありがとうございます。


鹿児島市にお住まいの読者の方から、
長寿星として知られるカノープスを地元で見た、
とのメールをいただきました。

カノープスは全天で2番目に明るい恒星ですけど、
鹿児島市からだと、南中時でも6度ほどの高さにしかなりません。
そのため、大気の影響により暗く赤っぽく見えたとのこと。

「でも、楽に見られるだけ幸せです」とおっしゃっているように、
普段なかなか見ることの出来ない場所に住んでいる者からすると、
うらやましい限りですね。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080218.html#01


【関連トピック】
カノープスを見ると長生きできる!?
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070122.html

もう1つの長寿星 アケルナル
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080114.html


それでは、今年もよろしくお願いします☆彡



★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡
 ☆今週の話題
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 ☆1.満月と土星が並びます(21日)

 ☆2.X線をとらえろ! 日本のX線天文衛星たち

 ☆3.編集後記



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 ☆1.満月と土星が並びます(21日)
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21日の夜、
まもなく衝を迎え、とても見やすくなってきた土星と
満月が並ぶ様子をご覧いただけます。

太陽が沈んだ後、東の空に目を向ければ、
まんまるお月さまと、斜め上で輝く土星がすぐ目に入ってきます。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080218.html#02


ちなみに。。。

日本ではちょうどお昼ごろになってしまって
見ることが出来ないのですけど、、
日本の裏側では皆既月食となります。

特に南北アメリカ大陸で
非常に好条件で月が地球の影に隠されていく様子を
見ることが出来ます。
(現地では20日夜の現象となります。)



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 ☆2.X線をとらえろ! 日本のX線天文衛星たち
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私たち人間の目で捉えることの出来る光(電磁波)は、
そのままズバリ「可視光」と呼ばれています。

可視光よりも温度が低い光は「赤外線」に分類されていて、
ちょうど人間の体温ほどの熱は、
赤外線を発していることになります。
赤外線を利用する暖房器具もありますよね。

一方、可視光よりも温度が高い光は「紫外線」に分類されます。
皮膚への影響など、紫外線による人体への悪影響が
近年ではよく取り上げられるようになってきました。

そして、その紫外線よりも、
さらに温度が高い光が「X線」に分類されます。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080218.html#03


このように、X線は、
可視光や紫外線に比べてはるかに温度が高いため、
X線が検出されるということは、
そのものが非常に高エネルギーであることを物語ります。

具体的には、例えばX線を放出する天体の温度は、
1000万度以上にもなり、
これは、太陽の温度(約6000度)の
1000〜10万倍にもなります。

そして、宇宙に浮かぶ天体の多くは、
赤外線や可視光や紫外線だけでなく、
X線も放出していることが分かっています。

この天体が放出するX線を観測・研究する分野が
「X線天文学」です。

宇宙から地球に到達するX線は、
地球の大気によって吸収されてしまうため、
それを観測するには高い高度が必要となり、
結果、近年では、人工衛星を使って
観測することが主流となっています。


そして、我が日本は現在、
X線天文観測の分野において
世界をリードする役割となっています。

その牽引役となったのが、
これらのX線天文衛星たちです。

★愛称  |★質量   |★打ち上げ日    |★運用停止日
はくちょう|  96kg|1979年2月21日|1985年 4月15日
て ん ま| 216kg|1983年2月20日|1989年 1月19日
ぎ ん が| 420kg|1987年2月 5日|1991年11月 1日
あ す か| 420kg|1993年2月20日|2001年 3月 2日
す ざ く|1700kg|2005年7月10日|(現在運用中)


初代の「はくちょう」の打ち上げからは、
もう30年近くが経つわけです。

現在運用中の「すざく」以外は、
すべて2月に打ち上げられているんですねぇ。

また、ロケット技術が高くなるにつれて、
打ち上げられる衛星の質量が
大きくなっていることも分かります。

5代目となる「すざく」には、
軟X線望遠鏡が5台搭載されていて、
そのうちの4台にはX線CCDカメラが、
1台には高分解能X線分光器が備わっています。

あと、硬X線望遠鏡(検出器)も搭載されています。

これらの装備により、
すざくは、世界最高レベルのX線感度を達成し、
さまざまな観測成果を挙げています。

さらなるX線天文学の発展のため、
既に運用が終了している4機の思いも込めて、
これからも大活躍して欲しいですね。


【関連トピック】
ノーベル物理学賞の立役者COBE(コービー)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20061009.html


【関連リンク】
ISAS(宇宙科学研究本部)の公式サイトによる
各X線天文衛星の紹介ページ
★はくちょう:http://www.isas.ac.jp/j/enterp/missions/hakucho.shtml
★て ん ま:http://www.isas.ac.jp/j/enterp/missions/tenma.shtml
★ぎ ん が:http://www.isas.ac.jp/j/enterp/missions/ginga.shtml
★あ す か:http://www.isas.ac.jp/j/enterp/missions/asca/
☆す ざ く:http://www.isas.ac.jp/j/enterp/missions/suzaku/
(★は運用終了の衛星、☆は現在運用中の衛星です。)



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 ☆3.編集後記
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2006年3月から
国立科学博物館(東京上野)から始まった「ナスカ展」が
全国各地をまわってきて、
19日間限定で再び上野に戻ってきました。

今月24日までということで、
先日、妻と連れ立って観覧してきました。

まず非常に驚いたのが、
出土品の保存状態がとても良いということ。

また、造形が分かりやすいためか、
素直に親近感がわいてきました。

精細なバーチャルリアリティ映像で
詳細な地上絵を映し出す大型スクリーンも大迫力。

展示数も多く、かなりの見ごたえでした。
(けっこう疲れましたよ。。。)

世界遺産ナスカ展−地上絵ふたたび(〜24日まで)
http://www.tbs.co.jp/nascaten/encore.html

なお、同博物館では
3月18日から「ダーウィン展」が開催されます。

ダーウィン展(3月18日〜6月22日)
http://darwin2008.jp/


それでは、また来週にお会いしましょう☆彡


このメルマガの全バックナンバーはこちらにご用意しております。
2005年:http://nagarebosi-kirari.com/index1-6-1.html
2006年:http://nagarebosi-kirari.com/index1-6-2.html
2007年:http://nagarebosi-kirari.com/index1-6-3.html
2008年:http://nagarebosi-kirari.com/index1-6-4.html




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鹿児島市(北緯31度35分)では、
2月下旬の20時ごろにカノープスが南中します。
南中時でも高度は6度ほどなので、
南の空が開けている場所が必要です。



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2008年2月21日夜21時ごろの東の空。


満月と土星が並んでいます。
(視野円は7度。)




実は、この21日のちょうど昼間に、
日本の裏側では皆既月食となっています。
代表して、ジョンソン宇宙センターもある
テキサス州ヒューストンにおける様子を
以下にご紹介しておきます。
(気分だけでも味わって下さい。)


2008年2月20日21時30分ごろ、
皆既中の月と土星。
(時間は現地時間。以下同様。)


赤銅色の丸い月と土星が並びます。
(視野円は7度。)


20時ごろ


20時30分ごろ


21時ごろ


21時30分ごろ


22時ごろ


22時30分ごろ


23時ごろ



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光(電磁波)の分布
(提供:JAXA)




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