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流れ星TOP 2023/8/21 第930号
月が西から昇る?月の通り道のおはなし
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 今宵はどんな星空が見えるでしょう。。。

     ☆彡 流 れ 星 か ら の 贈 り 物 ★彡

       第930号 2023年8月21日発行


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こんにちは。
「流れ星」の鈴木です。



ご愛読いただいている皆さま、
新しく読者登録していただいた方、
本当にありがとうございます。



それでは、今週もよろしくお願いします☆彡





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 ★今週の話題

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 ★1.月がスピカ(21日)、アンタレス(25日)と並ぶ


 ★2.月が西から昇る? 月の通り道のおはなし


 ★3.編集後記





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 ★1.月がスピカ(21日)、アンタレス(25日)と並ぶ

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月は今週、
晩春から、まさに夏の黄道星座、
おとめ座、てんびん座、
さそり座、いて座を移動していきます。


本日21日の日没後、
西の空で、月が、
おとめ座1等星スピカと並びます。


両者は、約2度まで近づきます。


月とスピカの共演も
今回でいったん見納めです。


週末25日には、
半月の姿で
さそり座1等星アンタレスのもとへ。


夏も終わりが見えてきて、
初夏のさそり座も
はやい時間に西へと
傾くようになっています。



21日の月とスピカ、
25日の月とアンタレスの様子はコチラ。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga3/20230821.html#01






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 ★2.月が西から昇る? 月の通り道のおはなし

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今月は、
2日と31日の2回、
満月があります。


というわけでもないですけど、
せっかくなので、
少し月のおはなしでもしましょうか。


今回は、月の通り道について。


天球上で、
太陽の通り道を「黄道(こうどう)」というのに対して、
月の通り道は「白道(はくどう)」といいます。


白道は黄道に対して、
5度8分ほど傾いています。


傾いているということは、
黄道と白道には2つの「交点」が
出来ることになります。


この時、月が黄道を南から北へ横切る交点を
「昇交点(しょうこうてん)」、
北から南へ横切る交点を
「降交点(こうこうてん)」といいます。


ここでピンときますね。


日食や月食は、この交点でしか起こりません。


言い方を変えれば、
仮に黄道と白道が100%重なっていたら、
毎月、日食と月食が見られることになります。



さてさて。


月は、白道を西から東へ
毎日毎日13.2度ずつ移動していきます。


そのため、約50分ずつ、
月は前日より遅れて出て来ることになります。



ここで質問です。


月は、西と東、どちらから昇るでしょうか?


そんなの、東に決まってるだろ!


間違いなく誰もがこう答えるでしょう。


まあ、そうなんですけど、
これは、地球の自転が月の公転よりも速いため、
私たちには東から昇ってくるように
見えているだけなのです。


仮に地球の自転が月の公転よりも遅かったら、
月は、約27日半ごとに1度、
ゆっくりと西から昇ってくることになります。



日食や月食ほど派手ではありませんけど、
ごくたまに月が恒星を隠すことがあります。


すばる食、スピカ食、アルデバラン食などが有名ですね。


ここで、1つ疑問が出ます。


このような恒星食は、
直接見えるかどうかは別として、
毎月起こってもいいはずではないか?


でも、実際には毎月起こりません。


実は、交点は、歳差などの影響で、
東から西へ移動しているのです。


その時、ちょうど白道上に恒星がある時だけ、
恒星食が見られるというわけです。


交点が、元の同じ場所に戻ってくるまでに、
18.6年(6793.5日)かかります。


従って、恒星食や、その恒星とのニアミスは、
連続して起こります。


その典型例が2006年です。


この年は、実に6回も、
すばる食がありました。



日食や月食、恒星食など、
月が関係する現象は「たまに起こる」からこそ、
貴重なんですね。



2日と31日の満月夜に白道を入れるとこんな感じです。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga3/20230821.html#02




【関連トピック】
月ってどんな星?
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga3/20210927.html

いつも同じ月の模様を見ている? 月の秤動(ひょうどう)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga2/20190513.html

月の大きさが変わる!?
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060522.html

今宵の月のお宿はどこかいな(二十八宿について)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060911.html

三日月の細さはどれくらい? 月の呼び名と月齢
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080421.html

小さい満月わかるかな?
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080519.html






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 ★3.編集後記

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22日は旧暦の7月7日、
つまり伝統的七夕です。


新暦の七夕から約1ヶ月半経ち、
織姫星、彦星は、
21時ごろほぼ天頂に昇っています。


22日21時ごろの織姫星、彦星の位置はコチラ。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga3/20230821.html#03



それでは、また来週にお会いしましょう。




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http://nagarebosi-kirari.com/index1-6.html







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2023年8月21日日没1時間後ごろの西の空。
黄線:黄道、赤線:天の赤道
(月齢5.0)



月とスピカ
(視野円7度)









2023年8月25日20時ごろの南西の空。
黄線:黄道、赤線:天の赤道
(月齢9.1)



月とアンタレス
(視野円7度)













2023年8月2日(上)と31日(下)の満月夜。

黄色の線が、太陽の通り道「黄道(こうどう)」、
水色の線が、月の通り道「白道(はくどう)」です。










伝統的七夕(旧暦の七夕)、
2023年8月22日21時ごろ、
身体を南に向けて上を見上げた時の様子。

織姫星(ベガ)と彦星(アルタイル)は、
ほぼ天頂で輝いています。








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