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流れ星TOP 2008/3/24 第126号
北天を回り続ける母子熊
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 今夜はどんな星空が見えるでしょう。。。

     ☆彡 流 れ 星 か ら の 贈 り 物 ★彡

       第126号 2008年3月24日発行
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こんにちは。
「流れ星」の鈴木です。


引き続き、ご愛読いただいている方々、
新しく読者登録していただいた皆さん、
本当にありがとうございます。


日本人宇宙飛行士の土井隆雄さんも搭乗している
スペースシャトル「エンデバー」が、
17日間のミッションを終え、27日に地球へ帰ってきます。
(着陸予定:日本時間9時33分)

土井さんには無事に帰ってきてもらって、
「きぼう」組み立てミッション第2便に参加する星出彰彦さんへ
しっかりとバトンを渡してもらいたいですね。

なお、この着陸の様子を生中継で見ることが出来ます。
http://www.tv-bank.com/kibo/

JAXAデイリーレポート(土井さんの様子など)
http://kibo.jaxa.jp/mission/1ja/news/jaxa_report/


それでは、今週もよろしくお願いします☆彡



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 ☆今週の話題
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 ☆1.月と木星が並びます(31日早朝)

 ☆2.北天の番人 おおぐま座・こぐま座

 ☆3.熊になった母子 カリストとアルカス

 ☆4.編集後記



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 ☆1.月と木星が並びます(31日早朝)
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ちょうど1週間後にになってしまうんですけど、
31日の早朝、
月齢23の月と木星が並ぶ様子を見ることが出来ます。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080324.html#01

実は、今月3日にも月と木星は並びました。
ということで、29日をかけて、
月が木星のもとへと戻ってきたというわけです。

とはいえ、木星は3日と比べると、
東に約4度ほど移動しています(順行中)。


【関連トピック】
月と木星が並びます(3月3日の様子)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080225.html#03



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 ☆2.北天の番人 おおぐま座・こぐま座
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北斗七星と聞けば、
星や天文に興味がなくても、
その名を知っている人は多いはず。

ただ、北斗七星は、それだけで星座ではなくて、
ある星座の一部ということになっています。


おおぐま座 です。

おおぐま座は、こぐま座とともに、
2世紀の天文学者プトレマイオス(トレミー)の48星座に
その名を連ねている古い星座。

おおぐま座は、全天88星座の中で
3番目に大きい星座で、
北斗七星は、おおぐま座の尻尾のあたりになります。

おおぐま座を実際に見ると分かりますけど、
本当に相当大きい星座ですよ。

まず北斗七星をみつけて、
そこから、身体、後ろ足、前足、頭をたどっていくと、
「なんなんだ、このデカい熊は!」と大袈裟ではなく実感できます。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080324.html#02


北斗七星は、皆さんご存じのとおり、
その形から、いろいろな国や地域で
ひしゃくやスプーン、ディッパーに見立てられていますね。

一方、こぐま座も同様で、
小びしゃく、リトル・ディッパーといった呼び方もあります。


こぐま座には、広い意味でとっても重要な星、
北極星があるのは周知の通り。

北斗七星には、
ミザール(2等級)とアルコル(4等級)の二重星があって、
目の良い人は、肉眼で分離できます。

現在では全くダメですけど、
かつては私も分離できていました(泣)。


この、おおぐま座とこぐま座にまつわる神話はいくつかあるのですけど、
今回は、いちばん有名な神話をお話しすることにしましょう。


【関連トピック】
え?北極星って動くの!?
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060605.html



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 ☆3.熊になった母子 カリストとアルカス
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カリストは、女神アルテミスに仕えるニンフ(妖精)で、
とても快活な性格だった。

ある日、カリストが、森で狩りをしていると、
アルテミスに姿を変えた大神ゼウスがあらわれ、
カリストに一緒に狩りに来るよう声をかけた。

2人は、森の奥へと消えていった。


数日後、カリストがゼウスの子を宿したことが分かり、
そのことはアルテミスも知ることになった。

アルテミスは、自らのもとからカリストを追放した。
ニンフは処女でなくてはならなかったのだ。


その後、同じくニンフであるマイヤのもとに身を寄せたカリストは
無事に男児アルカスを産んだ。

するとどうだろうか、カリストに異変が起こり、
その姿は、みるみるうちに熊へと変わってしまった。

カリストの懐妊・出産は、
ゼウスの正妻ヘラの耳にも入っており、
激怒したヘラがカリストに呪いをかけたのだ。

カリストは、マイヤにアルカスを託し、
森の奥深くへと身を隠した。


そして、時は経ち。。。

アルカスは、狩りが得意な立派な青年となった。

いつものようにアルカスが森へ狩りに出ると、
大きな熊に遭遇した。

大熊もアルカスに気づく。

あれは、あの目はアルカス、我が子アルカスに違いない!

そう、大熊はカリストだったのだ。

アルカスに近づき、我が子の名を呼ぶカリスト。
しかし、悲しいかな、その声は大きな咆哮にしかならない。

大熊が自らの母とは知る由もないアルカスは、
自らの身を守るため、大熊に矢を向けた。


ゼウスは、その様子をじっと見ていた。

そして、アルカスが力いっぱい弓を引き絞った、
まさにその瞬間、ゼウスはアルカスを熊の姿に変え、
カリストとともに天へとあげた。

それでも、怒りが収まらないヘラは、
2匹の熊に、北の空を回り続ける呪いをかけた。

こうして、カリストとアルカスの母子熊は、
地上に降りて休息することを許されない運命となった。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
と、まあ、こんなお話しなんですけど。

結局のところ、いちばん悪いのはゼウスなんですよ。
カリストなんて、おもいっきり被害者です。

ヘラがいながら、浮気を繰り返すゼウス。

ヘラも、ゼウスの相手やその子どもを恨む前に、
もっと旦那の節操のなさをなんとかしろー!
と言いたくもなります。。。


ちなみに、おおぐま座もこぐま座も、
熊なのに尻尾がながい、ちょっとヘンな姿ですよね。

これは、ゼウスが天にあげるときに、
尻尾をつかんで放り投げたからだとか。。。


なお、おおぐま座を追うように位置する「うしかい座」は、
青年となったアルカスの姿であるとも言われています。


【関連トピック】
牛を飼いつつ熊も追ってま〜す(うしかい座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070409.html


以下は、ゼウスが登場する神話など。

おうしの姿に身を変えて…
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060206.html

天空を舞うゼウスの化身
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060731.html

永遠の美少年 健気なガニュメデス
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20071008.html



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 ☆4.編集後記
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昨日、さわやかな初春の陽気の中、
お墓参りに行ってきました。


それでは、また来週にお会いしましょう☆彡


このメルマガの全バックナンバーはこちらにご用意しております。
2005年:http://nagarebosi-kirari.com/index1-6-1.html
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2008年3月31日未明4時ごろの南の空。


視野円は7度です。


この3月には、
月と木星の出会いは2回ありました。
木星は東に約4度移動しています。



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4月上旬夜20時ごろの北の空。
おおぐま座は、尻尾の北斗七星からたどっていきます。


カリストが姿を変えた大熊と
その子アルカスが姿を変えた小熊。


北斗七星にある有名な二重星、
ミザール(4等級)とアルコル(2等級)。
視力が良ければ、肉眼で分離できます。


おおぐま座を追うように輝くうしかい座。
うしかい座は、
青年となったアルカスの姿とも言われています。




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