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流れ星TOP 2008/11/24 第161号
化けクジラの鼓動を聴こう
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 今夜はどんな星空が見えるでしょう。。。

     ☆彡 流 れ 星 か ら の 贈 り 物 ★彡

       第161号 2008年11月24日発行
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こんにちは。
「流れ星」の鈴木です。


引き続き、ご愛読いただいている方々はもちろん、
新しく読者登録していただいた皆さん、
本当にありがとうございます。


それでは、今週もよろしくお願いします☆彡



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 ☆今週の話題
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 ☆1.化けクジラの鼓動を聴け! 変光星ミラが最大光度

 ☆2.星座のつぶやき その10 くじら座

 ☆3.編集後記



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 ☆1.化けクジラの鼓動を聴け! 変光星ミラが最大光度
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ギリシャ神話で、
エチオピアの王女アンドロメダが、
海に繋がれ、化けクジラに襲われそうになった時、
天馬ペガススにまたがり、颯爽と現れたるはペルセウス。

ギリシャ神話の中でも屈指の英雄譚の、
まさに最高潮に達する場面です。

とはいえ、今回、ご紹介するのは、
主役のアンドロメダやペルセウスではなく、コチラ、


化けクジラこと、くじら座 です。


晩秋に見ごろとなるくじら座は、
プトレマイオス48星座の1つで、
とても歴史の古い星座。


この時期、20時〜21時ごろ、
西に傾き始めた秋のひとつ星フォーマルハウトから
ゆっくりと視線を左上に持っていくと、
2等級の星があるのが分かります。

くじら座β(ベータ)星の「デネブ・カイトス」です。
そのままズバリ、「鯨の尾」という意味です。

デネブ・カイトスからさらに
ゆっくり左(東)に視線をズラしていくと、
同じくらいの明るさの星が目に入ってきます。

クジラの心臓として輝く「ミラ」です。

2年前の第53号でもご紹介したのですけど、
このミラは周期332日の脈動型変光星で、
2〜10等級の間で明るさを変えます。

そして、まさに、いま、
この時期に最大等級を迎えています。

くじら座が見ごろの時期に、
その心臓であるミラが元気に鼓動しているとは、
今年の秋はなんという幸運でしょうか。

これはもう見るしかありません。


くじら座の付近は、
春のおとめ座やかみのけ座と反対の方向で、
やはり天の川(銀河系)が薄い部分なので、
他の銀河を望む窓になっています。

くじら座にはM77という渦巻銀河があります。


さてさて。

くじら座は、化けクジラとはいうものの、
よく目にする星座絵では普通のクジラに似ても似つかない、
ゾウアザラシやセイウチのお化けのようなお姿。

いずれにせよ、想像上の怪物として、
アンドロメダが震えあがり、ペルセウスが倒し甲斐があるような
姿かたちが求められたのでしょうね。

くじら座の学名は「Cetus(ケトゥス)」で、
ラテン語で「くじら」という意味なんですけど、どちらかというと、
「海に棲む大きな動物」の総称的な意味合いが強いようで、
また、「海の怪物」という意味もあります。

なので、日本語名としては、
「海獣(かいじゅう)座」としても
良かったんではないかなぁ、と。

そうすれば、発音的に「怪獣」とも重なるので、
アンドロメダを襲う怪物という、
星座のイメージがしやすくなったかもしれませんね。

ちなみに、英語圏では俗称として、
そのまま「シー・モンスター」とも呼ばれるようです。


11月下旬20時30分ごろのくじら座の位置。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20081124.html#01


【関連トピック】
脈動するクジラの心臓 変光星ミラ
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20061030.html

星座を見つけよう H・A・レイの星座世界
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080407.html


【関連リンク】
化けくじら七変化(銀月の部屋)
http://homepage3.nifty.com/silver-moon/cetus/cetus.htm



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 ☆2.星座のつぶやき その10 くじら座
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私、ただいま固まっております。

なぜかと申しますと、
ペルセウスさんが持っていたメドゥーサの頭を
見てしまったからでございます。

実を申しますと、
アンドロメダさんを襲ったのは演技だったのございます。

私、ポセイドン様が主催する劇団『海の家』に所属しておりまして、
演技派俳優として活躍しております。

まわりからは「お前の演技は迫力がありすぎる!」などと
言われておりまして、けっこう評判が良いのでございます。

ポセイドン様は今回、
私がアンドロメダさんを襲う振りして脅かせば、
高飛車なカシオペア王妃も謝ってくるだろうと、
そう考えたのでございます。

ところが、
そこにやってきてしまったのが、
勘違いしたペルセウスさんでございます。

ペルセウスさんに事情を説明しようと
顔を向けたその瞬間、
あのメドゥーサの頭でございます。

目をそらす間もなく
思いきりガン見してしまったわけでございます。

みるみるカラダが固まっていきました。
もう、まったくもってカラダが動かないのでございます。

ポセイドン様なら、
この呪いを解いてくださると思ったのですが、
『海の家』のダンスユニット“ネレイシーズ”を従えて、
あいにくとオリンポスへ興業中。。。

仕方がございません。
しばらくの間、演技派俳優として
岩を演じ切ってみる所存でございます。

ああ、でも、演じるも何も、
いまの私は岩そのもの。。。


【秋の星座のつぶやき】
ペガスス座
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20051031.html

アンドロメダ座
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20051107.html

ペルセウス座
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20051121.html

カシオペヤ座
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20051114.html

ケフェウス座
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20061016.html



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 ☆3.編集後記
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上野にある国立科学博物館で開催中の
「菌類のふしぎ展」に行ってきました。

地味なテーマではあるものの、
とっても奥の深〜い菌類。

菌類は、分子遺伝学的に言うと、
植物よりも動物に近いとか。

会場には菌類であるキノコたちの標本が
ズラーっと並んでいたりと、
ちょっとしたフィールドワーク気分。

漫画「もやしもん」に出てくる菌たちが
イメージキャラクターになっているんですけど、
展示台やパネルのところどころに、
作者の石川雅之さん直筆と思われるイラスト(落書き?)があって、
菌類展本編とは違う面でも楽しめました。


菌類のふしぎ展(開催は来年1月12日まで)
http://www.tbs.co.jp/kinruiten/


それでは、また来週にお会いしましょう☆彡


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2008年11月下旬21時ごろの南の空。
くじら座の心臓、変光星ミラが
最大高度(2等級)となっています。
フォーマルハウト(1等級)→デネブ・カイトス(2等級)と
辿っていくと見つかります。


くじら座は、アンドロメダを襲った化けクジラの姿。
クジラというよりはゾウアザラシやセイウチの化け物?




秋の夜空は「アンドロメダ物語」の登場人物たちで賑わいます。




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