2013/6/17 第399号 満月の光で梅雨雲 ちらす夜 |
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★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡 今宵はどんな星空が見えるでしょう。。。 ☆彡 流 れ 星 か ら の 贈 り 物 ★彡 第399号 2013年6月17日発行 ☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡 こんにちは。 「流れ星」の鈴木です。 ご愛読いただいている皆さま、 新しく読者登録していただいた方、 本当にありがとうございます。 先週、日本に接近した台風3号。 実はちゃんと名前があるのをご存知ですか? その名も、「Yagi」 え、ヤギ? 「あー、どこかの国の言葉が、 たまたまYagiだったんだなー」なんて思ったら。 これ、なんと立派な日本語で、その意味は「やぎ座」。 ??? どういうことかと言いますと。 日本を含む14ヶ国の政府で組織される台風委員会が 2000年から、北西太平洋または南シナ海で発生する台風に 固有の名前(加盟国などが提案した名前)をつけることにしたのが、 そもそもの始まり。 2000年に発生した第1号に 「ダムレイ」(カンボジアで「象」の意味)と命名して以降、 あらかじめ用意した140個の名前を発生順につけていって、 140個までいくと、再び「ダムレイ」に戻るという仕組み。 140個のうち日本由来の名前は次の10個。 以下、呼名(カタカナ読み/意味) Tembin(テンビン/てんびん座) Yagi(ヤギ/やぎ座) Usagi(ウサギ/うさぎ座) Kajiki(カジキ/かじき座) Kammuri(カンムリ/かんむり座) Kujira(クジラ/くじら座) Koppu(コップ/コップ座) Kompasu(コンパス/コンパス座) Tokage(トカゲ/とかげ座) Washi(ワシ/わし座) ご覧のように全て星座が由来となっています。 ん〜、なんかビミョーじゃありませんか?? もっと有名で、 広く知られている星座ではダメだったんでしょうか。 かじき座とコンパス座なんて、 存在が地味な上に、日本のほとんどの地域で見えないし。 ただ、大きな災害をもたらした台風などは、 台風委員会の加盟国からの要請を受けて、 その名前を以後の台風に使用しないように 変更することがあるそうです。 なので、日本由来の名前の台風が大暴れすれば、 他の星座が使われる可能性もあるということですね。 といいますか、そもそも、 なぜ星座の名前を由来にしたんでしょうね。 「Sakura」とか、 樹木の名前のほうが日本らしくて良いような気もします。 台風の年間発生数は約26個なので、 このままいけば、間違いなく 台風17号「Usagi」が発生するでしょう。 ウサギのように日本を飛び越していくのかしら。。。 【参考リンク】 台風の番号と名前(気象庁) http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-5.html それでは、今週もよろしくお願いします☆彡 ★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡 ☆今週の話題 ☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡 ☆1.月が、スピカ(18日)、土星(19日)と並ぶ ☆2.夏至のおさらい ☆3.ムーンパワー! 23日は2013年の大満月…? ☆4.編集後記 ★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡 ☆1.月が、スピカ(18日)、土星(19日)と並ぶ ☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡 本日17日は上弦です。 個人的には、上弦から満月までの月の様子が好きです。 さてさて。 現在、おとめ座にいる月は、 明日18日に、おとめ座1等星スピカに並びます。 また、翌19日には、 おとめ座の左足先まで移動した土星の横へ。 梅雨雲の切れ間から顔を見せてくれるかな。。。 18日の月とスピカ、19日の月と土星の様子はコチラ http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga2/20130617.html#01 ★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡 ☆2.夏至のおさらい ☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡 週末21日の金曜日は、夏至。 2013年もほぼ半分が過ぎようとしています。 夏至は、天文学的にみると、 次のような現象のことを指します。 春分:太陽が、天の赤道を南から北に通過する時 ↓ 夏至:太陽が、天の赤道からいちばん北寄りに離れた時 ↓ 秋分:太陽が、天の赤道を北から南に通過する時 ↓ 冬至:太陽が、天の赤道からいちばん南寄りに離れた時 ちなみに、夏至の太陽は、 「ふたご座」の兄カストルの左足先に位置しています。 夏至の時、 地球は自転軸の傾き分(約23.5度)、 めいっぱい太陽に傾いている状態になります。 したがって、夏至の太陽の南中高度は、 90度から各地域の緯度(北緯)を引いた結果に、 自転軸の傾き23.5度を足したものになります。 【例:北緯35度の場合】 90−35+23.5 =78.5 具体的にはこんな感じです。 ★地域|★緯 度 |★太陽の南中高度 稚内市|北緯45度24分|約68.0度 東 京|北緯35度40分|約77.8度 石垣市|北緯24度20分|約89.0度 では、各地域の日中時間はどうでしょうか? 日の出時間と日没時間から日中時間を求めてみます。 ★地域|★日出時間|★日没時間 |★日中時間 稚内市|3時43分|19時27分|15時間44分 東 京|4時25分|19時00分|14時間35分 石垣市|5時55分|19時35分|13時間40分 稚内市のほうが石垣市より 2時間も昼間がながいことが分かります。 稚内市では日中時間が約16時間もあり、 薄明時間も含めれば18時時間近くになります。 このように、夏至付近では緯度の高い地域ほど、 昼間の時間が長くなります。 北極点での夏至はどうなるのかといいますと、 太陽は地平線から23.5度あたりを、 北→東→南→西へずーっと横に移動していきます。 ちなみに、夏至は1年のうちで、 日の出時間が最も早く、 日没時間が最も遅いと思われがちですよね。 でも、実際には、 日の出時間が最も早いのは、夏至の1週間前ごろ、 日没時間が最も遅いのは、夏至の1週間後ごろになります。 また、夏至は「二十四節気(にじゅうしせっき)」の1つでもあります。 二十四節気とは何でしょうか? 二十四節気は、旧暦(太陽太陰暦)を使っていたころ、 季節と暦(月日)がズレるのを補うためにつくられました。 1年を24等分し、 月の前半を「節気」、後半を「中気」として、 それぞれに季節を表す名称を付けました。 二十四節気の分割の仕方には次の2つがあります。 <定気法> 黄道(太陽の通り道)を、 春分点を基点(0度)として24に分ける。 空間分割法とも呼ばれる。 夏至の太陽は、春分点から90度のところ。 <平気法(恒気法)> 冬至を基点日として1年の時間を24に分ける。 時間分割法とも呼ばれる。 夏至は、冬至から182日目。 日本では、 夏至のあたりは梅雨の地域がほとんどで、 曇りの日が多いため、 昼間がながいという実感があまり感じられないかもしれませんね。 ただ、当たり前のことですけど、 夏至をすぎれば、 少しずつ昼間の長さは短くなっていきます。 2ヶ月後のお盆明けは、むしろ秋分まで1ヶ月なわけで、 夏真っ盛りとはいえ、実は意外と陽が沈むのが早いのです。 【関連トピック】 夏至の太陽 http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20090615.html#02 地域によって違う夏至の昼間のながさ http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060619.html 二十四節気って何? http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20100315.html 春分から夏至までの節気、中気における太陽の位置 http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20100315.html#03 夏至から秋分までの節気、中気における太陽の位置 http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20100621.html#03 秋分から冬至までの節気、中気における太陽の位置 http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20100920.html#03 冬至から春分までの節気、中気における太陽の位置 http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20101220.html#02 ★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡 ☆3.ムーンパワー! 23日は2013年の大満月…? ☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡 週末23日は満月です。 今回の満月は、いつもの満月とはちょっと違います。 なんと大きいんです! どういうこと? 月の軌道というのは、 地球を中心とした真円ではなく、 少し楕円になっています。 そのため、地球から近い時と遠い時があります。 月との平均距離は約38万4400kmですけど、 最近距離(近地点)は約35万6500km、 最遠距離(遠地点)は約40万6700kmで、 いちばん近い時と遠い時とでは5万kmの違いがあります。 そして、23日の満月は、 2013年の満月の中で、 最も地球に近い満月となります。 距離は35万7000km、 視直径は33.5分角。 ちなみに、2013年でいちばん小さい満月は、 12月17日で、 距離は40万3900km、 視直径は29.6分角です。 よーし、23日は大きい満月を見るぞ! と意気込むのはいいのですけど。 残念ながら、 肉眼ではその違いは分からないと言った方が良いでしょう。 (ただし、 仮に大きい時と小さい時を横に並べることが出来れば、 ハッキリとその違いが分かります。) な〜んだ、大きく見えないならどうでもいいや と、思ったアナタ。 そうでもないんです。 実は、5月と6月の満月というのは、 1年の中でもっとも南中高度が低い満月です。 なんだかよく分からないけど、 冬よりも夏の満月の方が大きく見えるような気がする、 という人はいませんか? 同じ満月でも、肉眼では、 天頂付近にあるより地平近くにある方が 大きく見えるという現象があります。 古くから知られている「月の錯視」というものです。 23日の満月の南中高度は約34度。 時間は深夜0時ごろです。 その時間より早ければ、 もっと高度は低くなります。 ということで、 23日には梅雨雲の合間を狙って、 日没後、早めのお月見をオススメします。 たとえ、ひとときでも、 ムーンパワーで梅雨の重い空気を 吹き飛ばしてくれるといいですね。 23日の21時ごろの満月の様子、 2013年の大満月と小満月の比較はコチラ http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga2/20130617.html#02 【関連トピック】 月の大きさが変わる!? http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060522.html 小さい満月わかるかな? http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080519.html 三日月の細さはどれくらい? 月の呼び名と月齢 http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080421.html 月ってどんな星? http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20120409.html 今宵の月のお宿はどこかいな(二十八宿について) http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060911.html いつも同じ月の模様を見ている? 月の秤動(ひょうどう) http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070423.html ★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡 ☆4.編集後記 ☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡 台風に固有名をつけるようになったのは 知っていたのですけど、 それは、台風“発生”時に命名するものだと ずっと思っていました。 まさか、あらかじめ名前が用意されていたとは。 勉強になりました。 それでは、また来週にお会いしましょう。 ↓このメルマガの全バックナンバーはコチラです。 http://nagarebosi-kirari.com/index1-6.html |
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2013年6月18日21時ごろの南西の空。 黄線:黄道、赤線:天の赤道 (月齢9.8) 月とスピカ (視野円7度) 2013年6月19日21時ごろの南西の空。 黄線:黄道、赤線:天の赤道 (月齢10.8) 月と土星 (視野円7度) 視野円15度 |
2013年6月23日21時ごろの南東の空。 2013年でいちばん大きく見える満月。 2013年6月23日の満月 距離は35万7000km 視直径は33.5分角 (白円は0.6度) 2013年12月17日の満月 距離は40万3900 視直径は29.6分角 このように、並べてみると、 大きさの違いが良く分かります。 |
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