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流れ星TOP 2012/6/4 第345号
もう見られない!金星が太陽の前を通る!
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 今宵はどんな星空が見えるでしょう。。。

     ☆彡 流 れ 星 か ら の 贈 り 物 ★彡

       第345号 2012年6月4日発行

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こんにちは。
「流れ星」の鈴木です。



引き続き、ご愛読いただいている方々はもちろん、
新しく読者登録していただいた皆さん、
本当にありがとうございます。



それでは、今週もよろしくお願いします☆彡



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 ☆今週の話題
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 ☆1.水無月6月の主な天文現象


 ☆2.地味だけど本当にもう見られない!金星が太陽の前を通る!


 ☆3.国際宇宙ステーションを見よう!


 ☆4.編集後記



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 ☆1.水無月6月の主な天文現象
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1年でもっとも昼がながい6月になりました。
そして、まもなくやってくるのが梅雨。
少しばかり星空とは縁が遠くなる分、空への思いが募ります。

それでは、6月の天文現象をチェックしてみましょう。


★ 1日 月、土星、スピカが集まる

( 4日 月が満月)

★ 4日 全国で部分月食が見られる

★ 6日 金星が太陽の前を通る

(11日 月が下弦)

★18日 細い月、金星、木星が集まる(日の出直前)

(20日 月が新月)

★21日 夏至

★21日 細い月と水星が並ぶ(日没直後)

★26日 月と火星が並ぶ

(27日 月が上弦)

★28日 月、土星、スピカが集まる

★ 1日 月とアンタレスが並ぶ



金環日食に沸いた5月。
6月も大きなイベントが2つあります。

まずは、本日4日には部分月食。
日没後に、だいたい東海地方より、
東側では月が出た後に欠け始めて、
西側では月が出る前に欠けています。

部分月食の詳細は前号344号をどうぞ。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20120528.html


そして、明後日6日には、
金星の太陽面通過が全国で見られます。

詳細は次のトピックにて。



6月の星空の様子はコチラ。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20120604.html#01



【関連トピック】
手の平で星座を掴まえよう 春編
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070507.html

手の平で星座を掴まえよう 夏編
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060814.html



春の1等星くらべっこ
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20110228.html



天翔ける人喰いライオン(しし座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20090323.html

乙女のすがた しばしとどめむ(おとめ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060417.html

女神アストレアの秤(てんびん座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070709.html

恥ずかしがり屋の大サソリ(さそり座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060710.html



牛を飼いつつ熊も追ってま〜す(うしかい座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070409.html

夫(つま)の無事 祈り捧げる 我の髪(かみのけ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080428.html

天に輝く花嫁の冠(かんむり座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060508.html

北天を回り続ける母子熊(おおぐま座・こぐま座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080324.html

金の林檎を守るラドン(りゅう座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20110711.html

春空に横たわる大蛇(うみへび座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20090406.html



夜空のカップで乾杯を(コップ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20100419.html

はりつけにされたおしゃべりカラス(からす座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20090427.html

ハートを「誇示し」て(こじし座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20090413.html

猟犬の了見とはこれ如何に(りょうけん座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20110516.html



数奇な英雄ヘラクレス(ヘルクレス座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080623.html

ヘビをまとう名医アスクレピオス(へびつかい座・へび座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20100628.html

夏の夜に響く琴の音色(こと座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070813.html



天にかかる大きな川 天の川
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060703.html



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 ☆2.地味だけど本当にもう見られない!金星が太陽の前を通る!
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金環日食、部分月食と続き、
さらに心躍るような天文イベントはないものか。。。


ありました!!


明後日6日に、
金星が太陽の前を横切る「金星の太陽面通過」が
全国で見ることが出来ます。


3つの天体が一直線に並ぶという意味では、
日食や月食に通じる現象といえるでしょう。



それでは、金星の太陽面通過って
一体、どんな現象なんでしょうか?


まず、金星は、太陽のまわりを
地球の内側でまわっている内惑星ということはOKですよね。


頭の中に、
2重の円を思い浮かべてみましょうか。

2つの円の真ん中が太陽、
内側の円が金星の軌道、
外側の円が地球の軌道です。


この3つの天体が一直線に並ぶタイミングは2回あります。

「地球→金星→太陽」のパターンと
「地球→太陽→金星」のパターンです。

この現象を「合(ごう)」と呼んでいて、さらに、
前者を「内合(ないごう)」、
後者を「外合(がいごう)」と呼び分けています。

いずれの場合も、
地球からは金星と太陽が同じ方向になるため、
金星を直接見ることは出来ません。


ただし、仮に金星と地球の軌道が全く同じ面にあるとしたら、
内合の場合に限り、金星が太陽の前を横切っていくはずです。


これが、金星の太陽面通過となります。


ということは、
「内合の時には、いつも金星が太陽の前を通るんじゃん」
と思いたいところなんですけど、
そうは問屋がおろしません。


なぜかというと、それは、
金星の軌道が地球の軌道に対して
約3.4度傾いているためです。


2重の円どうしが少し傾いているということは、
それを横から見ると、その交点が2ヶ所あることが分かります。
言い方を変えれば、2ヶ所しかありません。


つまり、そのどちらかの交点の時に、
金星が内合になる時だけ、太陽の前を通過することになります。



では、これが起こる頻度はどれくらいなのかといいますと。


1回起きたあと8年後にもう1回あって、
その次は約100年後といった具合です。


であれば、
「8年後にもう1回見られるんだね!」
と思ったアナタ。

またしても、そうは問屋がおろしませんでした。


金星の太陽面通過は、
8年前の2004年6月8日に起きてしまっています。

ということは、次に起こるのは約100年後、
正確には105年後の2117年12月11日まで
おあずけとなってしまうのです。


ちなみに、2004年6月の前は、
1882年12月に起こっていることから、
実は、20世紀中には金星の太陽面通過は
見られなかったことになります。


さらにいえば、
1631年12月にケプラーが、
人類で初めてこの現象を観測して以降、
今回でまだ7回目なのです。


要するに、金星の太陽面通過は、
地味ではありますけど、
日食よりもずっとレアな天文現象ということです。



少なくても、このメルマガを読んでいる人は、
次の金星の太陽面通過はもう見られないのですから、
当然、6日を逃すことは出来ません。


タイムスケジュールを確認しておきます。(時刻は東京)

・第1接触(入り始め):07時10分53秒
・第2接触(入り終り):07時28分29秒
・最小角距離(真ん中):10時29分39秒
・第3接触(出はじめ):13時29分59秒
・第4接触(出おわり):13時47分26秒


ごらんのように、一部始終を日本全国で見ることが出来ます



見え方はといいますと。

太陽の視直径が32分角
金星の視直径が57.8秒角なので、
金星の見た目の直径は、
太陽のそれの約33分の1くらいに見えます。

太陽を顔とすると、
金星は少し大きめのホクロという感じでしょうか。


肉眼だと、ちょっと物足りないかもしれません。



観察における注意事項です。

太陽を見ることになるので、
当然、そのままの肉眼では見ることが出来ません。

肉眼の場合は、
日食で使った日食グラスや日食プレートを必ず使いましょう。


出来れば、観察会などに参加して、
太陽観察対策がされた双眼鏡や望遠鏡で見ると、
よりリアルに太陽の前を横切る金星を体感できるはずです。



あとはお天気ですね。

例年よりも早めに
梅雨前線が日本列島に張り出してきているのが気になります。



6日に起こる金星の太陽面通過の様子と、
金星と地球の軌道の関係などはコチラ。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20120604.html#02



【関連トピック】
2006年11月9日 水星が太陽面を通過する!
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20061106.html

私が撮影した水星の太陽面通過の様子
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20061113.html#01

内惑星の動きのはなし 内合・外合について
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20061023.html



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 ☆3.国際宇宙ステーションを見よう!
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国際宇宙ステーション(ISS)は普通に肉眼で見ることが出来ます。
下記の目視予想を参考にしてタイミングを合わせましょう!

ISSが、見やすい夕方の空に帰ってきました。
特に11日は全国で好条件です!


★日付|★見え始め時間(方角/高さ)|★最大の高さ(方角/高さ)

【稚内】
05日|03:00(西北西/11度)|03:03(北/64度)
06日|21:58(西南西/11度)|22:01(北西/69度)
07日|02:49(西北西/13度)|02:52(南/66度)
07日|21:04(南西/11度) |21:07(南南東/69度)
08日|01:54(西北西/10度)|01:57(北/66度)
09日|20:52(西南西/10度)|20:55(北西/63度)
10日|01:43(西北西/13度)|01:46(南/61度)
10日|19:59(南西/16度) |20:01(南東/76度)


【札幌】
07日|02:49(北西/11度) |02:52(北/75度)
07日|21:04(西南西/11度)|21:07(西北西/78度)
08日|20:10(南西/10度) |20:13(南東/52度)
09日|02:37(西北西/13度)|02:40(南西/49度)
10日|01:43(北西/11度) |01:46(北/82度)
10日|19:58(西南西/11度)|20:01(北西/72度)


【秋田】
07日|21:03(西南西/11度)|21:06(北北西/49度)
08日|03:31(西北西/10度)|03:34(南西/45度)
08日|20:09(南西/13度) |20:12(東/74度)


【仙台】
08日|03:32(西北西/11度)|03:35(南西/52度)
08日|20:09(南西/10度) |20:12(西北西/71度)
09日|02:38(北西/12度) |02:41(東北東/70度)


【東京】
06日|20:20(南南西/11度)|20:23(南東/55度)
08日|03:32(北西/14度) |03:35(北西/75度)
08日|20:08(西南西/11度)|20:11(北西/54度)


【金沢】
08日|03:31(北西/11度) |03:34(北北東/75度)
08日|20:08(南西/14度) |20:11(西南西/78度)


【名古屋】
08日|03:32(北西/12度) |03:35(北東/62度)
08日|20:08(南西/11度) |20:11(北西/69度)
10日|03:20(西北西/11度)|03:23(南西/47度)


【大阪】
08日|03:32(北西/13度) |03:34(北北東/48度)
08日|20:07(南西/10度) |20:10(西/72度)
10日|03:20(北西/13度) |03:23(南南西/59度)


【広島】
07日|04:25(北西/12度) |04:28(東北東/76度)
08日|20:07(南西/10度) |20:10(南/77度)
10日|03:19(北西/13度) |03:22(東南東/82度)


【福岡】
07日|04:25(北西/13度) |04:28(北北東/53度)
07日|21:01(西南西/12度)|21:04(北北西/46度)
08日|20:06(南西/10度) |20:09(南南東/67度)
09日|04:13(西北西/13度)|04:16(南南西/51度)
10日|03:19(北西/10度) |03:22(北北東/60度)


【鹿児島】
08日|20:06(南西/13度) |20:09(北北東/77度)
09日|04:13(北西/10度) |04:16(西南西/67度)
10日|03:19(北北西/10度)|03:22(北東/46度)


【那覇】
08日|20:05(南西/12度) |20:08(北北西/56度)



ISSを見る前に詳しい情報を下記のJAXAサイトで
確認することをオススメします。
(見え方のシミュレーションなどが掲載されています。)

また、「観測地の選択」ページで、
上記以外の細かい観測地が選択できます。
(緯度、経度の指定もできます。)



【関連リンク】
国際宇宙ステーションを見よう(JAXA)
http://kibo.tksc.jaxa.jp/

ISSを見よう 観測地の選択(JAXA)
http://kibo.tksc.jaxa.jp/letsview/visibility1/

国際宇宙ステーションの探し方と注意事項(JAXA)
http://iss.jaxa.jp/iss/map/guide.html



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 ☆4.編集後記
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業者に頼んで、
リビングのエアコンの掃除をしてもらいました。

「そこまでやるの!?」というくらい分解して、
奥の奥まで掃除してました。

おかげで今年の夏は、より快適に過ごせそうです。



それでは、また来週にお会いしましょう。



↓このメルマガの全バックナンバーはコチラです。
http://nagarebosi-kirari.com/index1-6.html





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2012年6月の星空の様子
(黄線:黄道、赤線:天の赤道)
南の空
上旬22時ごろ
中旬21時ごろ
下旬20時ごろ
(以下、同様)



南〜天頂



東の空



北の空



西の空



星座早見
(南が下)





【2012年6月6日 金星の太陽面通過】

第2接触(入り終り)
7時28分ごろ



9時ごろ



最小角距離
10時29分ごろ



12時ごろ



第3接触
(出はじめ)






金星と地球の軌道


金星の軌道は、
地球の軌道に対して3.4度傾いています。


横から見ると、
微妙に傾いていることがよく分かります。




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