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流れ星TOP 2013/2/4 第380号
“志を継ぐ”コロンビア事故を乗り越えて
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 今宵はどんな星空が見えるでしょう。。。

     ☆彡 流 れ 星 か ら の 贈 り 物 ★彡

       第380号 2013年2月4日発行

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こんにちは。
「流れ星」の鈴木です。



ご愛読いただいている皆さま、
新しく読者登録していただいた方、
本当にありがとうございます。



フンコロガシ(スカラベ)が、
天の川の明かりを手掛かりにして、
フンの玉をほぼ真っすぐ転がし続けることが分かった、
というニュースを見て驚きました。


研究チームは、野外やプラネタリウムで、
フンコロガシが直径2メートルの囲いから、
フンを運び出すまでの時間を計測。

野外では月夜、星だけの夜、帽子をかぶせる、曇り空の4条件、
プラネタリウムでは、星空、天の川だけなど5条件で調べました。

結果、野外では月夜や星のある夜は20〜40秒だったのが、
帽子をかぶせたり、曇り空では約2分かかり、
プラネタリウムでも天の川などの天体がないと手間取ったとのこと。

また、フンコロガシは、方角を知るための光源を探すため、
丸めたフンの上に登って周囲を見渡すような行動もみせました。


太陽や月の位置を方向の手掛かりにしていることは
過去の研究でも知られていたとのことなのですけど、
太陽や月に比べれば圧倒的に暗い天の川、
まして、フンコロガシは視力が弱いといわれています。

人類が、かつて天体を頼りに方角や暦を知ったことを思えば、
フンコロガシ自体にその意識はなくても、
この行動は立派な天体観測といえるでしょうね。



それでは、今週もよろしくお願いします☆彡



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 ☆今週の話題
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 ☆1.如月2月の主な天文現象


 ☆2.志を継ぐ コロンビア空中分解事故を乗り越えて


 ☆3.国際宇宙ステーションを見よう!


 ☆4.編集後記



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 ☆1.如月2月の主な天文現象
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本日4日は立春です。
まだまだ冷え込みが強いとはいえ、
暦の上では春となりました。

夜空も日没とともに、
東の空から春の星座が昇り始めています。

それでは、2月の天文現象をチェックしてみましょう。



★ 2日 月とスピカが並ぶ(未明)

( 3日 月が下弦)

★ 3日 月と土星が並ぶ(未明)

★ 5日 月とアンタレスが並ぶ(早朝)

★ 6日 水星、火星、海王星が集まる(日没直後)

(10日 月が新月)

★11日 細い月、水星、火星が集まる(日没直後)

★17日 水星が東方最大離角

(18日 月が上弦)

★18日 半月、木星、アルデバランが集まる

★15日 月とレグルスが並ぶ

(26日 月が満月)



ご覧のように今月は、
これといって目ぼしい天文現象はありません。

おうし座にいる木星も観望シーズン後半に入りました。



2月の星空の様子はコチラ
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga2/20130204.html#01


5日早朝の月とアンタレスの様子はコチラ
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga2/20130204.html#02



【関連トピック】
手の平で星座を掴まえよう 冬編
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070205.html



冬のダイヤモンドにご挨拶
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20071203.html

冬の1等星くらべっこ
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20101206.html

冬空を彩る1等星たち
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070115.html

老いゆく星 歩みだす星 ベテルギウスとリゲル
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080121.html

爆発寸前か? オリオン座1等星ベテルギウス
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20120213.html

仲良く寄り添うふたごの星 カストルとポルックス
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20061211.html

カノープスを見ると長生きできる!?
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070122.html

プレイアデスの七姉妹(プレアデス星団=すばる)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20090119.html



金の羊は派手じゃない!(おひつじ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20091214.html

おうし座ってどんな星座?(おうし座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060206.html

タマゴから産まれたヨツゴ(ふたご座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20090209.html

かに座って。。。地味。。。(かに座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060320.html



いぶし銀の五角形(ぎょしゃ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070108.html

天のうさぎはなに見て跳ねる?(うさぎ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20110110.html

ハト 大地に飛ぶ(はと座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080204.html

冬の夜空に流れる大河(エリダヌス座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20121217.html



Holyな夜空を彫〜り彫り(ちょうこくぐ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20100118.html

ユニコーンにはバラがお似合い?(いっかくじゅう座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070129.html

キリンになったラクダ(きりん座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070219.html

ガッカりせずにつかまえて(がか座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20110307.html

ヤマネコの鋭い目で見えるかな(やまねこ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070312.html



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 ☆2.志を継ぐ コロンビア空中分解事故を乗り越えて
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NASAのスペースシャトル「コロンビア」は、
宇宙へ飛んだ最初のスペースシャトルとして、
1981年4月12日から運用を開始しました。


1994年7月のミッションでは、
日本人初の女性宇宙飛行士、向井千秋さんが搭乗したことも
記憶に残るところです。



そして。


10年前の2003年2月1日。

28回目のミッションを終えたコロンビアは、
地球へ帰還する“はず”でした。


大気圏に再突入したコロンビアと突然、交信が途絶えます。

テキサス州上空でコロンビアは空中分解したのです。

この事故で宇宙飛行士7名全員が死亡しました。



事故の原因は、シャトル打ち上げの際に、
外部燃料タンクの発泡断熱材が空気の力によって剥がれ落ち、
手提げ鞄ほどの大きさの破片が左主翼の前縁を直撃し、耐熱パネルを破損、
大気圏再突入の際に生じる高温から機体を守る
耐熱システムが機能しなかったことでした。


事故後、日本人宇宙飛行士の若田光一さんは、
回収されたコロンビアの操縦室に残された遺品の整理を
同僚の宇宙飛行士と行ないました。


のちに若田さんはテレビ番組の取材で
当時のことを次のように振り返っています。

「本当に黒コゲになったヘルメットとか、
 僕の同僚の体があったのかなとか。
 一緒の訓練をしてきた仲間が7人同時に命を落とすという
 経験をこれまでなかったことだったんで
 やはり宇宙に対する恐怖というのは、
 どんどん強く深まっていくというか」


思い悩む若田さんに1つの仕事が与えられました。


事故の原因となったシャトルの外壁の破損を
事前に宇宙でチェックする装置の開発に参加することになったのです。


この開発に携わる中での心境を若田さんはこう語っています。

「それ(恐怖)を克服するために
 やっぱり彼らの志を継いで自分ができること、
 安全に宇宙に行くためにできることは
 何かというのを考えながらやりましたし、
 私たちが宇宙に行くことによって、
 リスクがあっても行くことによって得られるものというのは、
 やはりリスク以上のものがある」



スペースシャトルのミッションは、
コロンビア事故から2年半後の2005年7月26日、
「ディスカバリー」の打ち上げから再開されました。
(日本人宇宙飛行士の野口聡一さんも参加)


このミッションのメインは、
新しい検査と修理技術を含む「シャトル飛行安全技術」の
評価とテストでした。

検査には、ロボットアームを15m延長して取り付けた
センサ付き検査用延長ブーム(OBSS)が使われました。

OBSSには、シャトルの熱防護システムに問題がないか
チェックするためのカメラとレーザセンサが取り付けられています。


OBSSのおかげもあり、
2011年7月のスペースシャトル最終ミッションまで
大きな事故が起こることはありませんでした。


ちなみに、このOBSSの開発に携わった若田さんは、
2009年3月のミッションで自らその操作を行なっています。



【関連トピック】
宇宙の日 日本人初のスペースシャトル搭乗から20年
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20120910.html



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 ☆3.国際宇宙ステーションを見よう!
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国際宇宙ステーション(ISS)は普通に肉眼で見ることが出来ます。
下記の目視予想を参考にしてタイミングを合わせましょう!


★日付|★見え始め時間(方角/高さ)|★最大の高さ(方角/高さ)

【稚内】
10日|18:13(南西/12度) |18:16(南東/44度)


【札幌】
09日|19:03(西南西/13度)|19:05(西南西/31度)
10日|18:13(南西/13度) |18:16(南東/63度)


【秋田】
08日|18:17(南南西/12度)|18:20(南東/34度)
09日|19:03(西南西/13度)|19:05(西北西/38度)
10日|18:12(南西/11度) |18:15(西南西/77度)


【仙台】
07日|19:07(南西/12度) |19:08(南西/29度)
08日|18:16(南南西/11度)|18:19(南東/44度)
09日|19:03(西/13度)  |19:05(西北西/31度)
10日|18:12(西南西/11度)|18:15(北西/62度)


【東京】
07日|19:06(南西/13度) |19:08(西南西/43度)
08日|18:16(南南西/12度)|18:19(南東/56度)
10日|18:11(西南西/12度)|18:14(北西/47度)


【金沢】
07日|19:06(南西/12度) |19:08(南南西/56度)
08日|18:16(南南西/13度)|18:18(南東/35度)
09日|19:02(西南西/13度)|19:04(北西/38度)
10日|18:11(南西/12度) |18:14(西北西/72度)


【名古屋】
07日|19:06(南西/13度) |19:08(南西/68度)
08日|18:15(南南西/12度)|18:18(南東/44度)
09日|19:01(西/10度)  |19:04(北西/31度)
10日|18:11(西南西/13度)|18:14(北北西/57度)


【大阪】
07日|19:05(南西/12度) |19:08(南/85度)
08日|18:15(南南西/10度)|18:18(南東/39度)
09日|19:01(西/12度)  |19:04(北西/32度)
10日|18:10(西南西/12度)|18:13(北西/62度)


【広島】
07日|19:05(南西/12度) |19:08(南東/63度)
08日|18:15(南/12度)  |18:17(南東/29度)
09日|19:00(西南西/11度)|19:03(北西/41度)


【福岡】
07日|19:04(南南西/11度)|19:07(南東/55度)
09日|19:00(西南西/11度)|19:03(北西/44度)


【鹿児島】
07日|19:04(南西/11度) |19:07(南/71度)
09日|19:00(西南西/12度)|19:03(北北西/33度)


【那覇】
06日|19:53(西南西/12度)|19:56(北西/33度)
07日|19:02(南西/11度) |19:05(西/74度)



ISSを見る前に詳しい情報を下記のJAXAサイトで
確認することをオススメします。
(見え方のシミュレーションなどが掲載されています。)

また、「観測地の選択」ページで、
上記以外の細かい観測地が選択できます。
(緯度、経度の指定もできます。)



【関連リンク】
国際宇宙ステーションを見よう(JAXA)
http://kibo.tksc.jaxa.jp/

ISSを見よう 観測地の選択(JAXA)
http://kibo.tksc.jaxa.jp/letsview/visibility1/

国際宇宙ステーションの探し方と注意事項(JAXA)
http://iss.jaxa.jp/iss/map/guide.html



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 ☆4.編集後記
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前号(379号)の当欄で、
西暦が2013年になったのはすぐに慣れたのに、
平成が25年になったことに頭がついていけてない、
という話をしました。


先日、高校時代の友人と飲んだ際、この話題をしたら、
「2000年代なら、下2桁に12を足せばいいんだよ」


そういえば、西暦1900年代から昭和を求める時、
下2桁から25を引いてました。。。


自分の頭の柔軟力のなさに愕然としました。



それでは、また来週にお会いしましょう。



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http://nagarebosi-kirari.com/index1-6.html





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2013年2月の星空の様子
(黄線:黄道、赤線:天の赤道)
南の空
上旬21時ごろ
中旬20時ごろ
下旬19時ごろ
(以下、同様)


南〜天頂


東の空


北の空


西の空


星座早見
(南が下)







2013年2月の星空の様子
(黄線:黄道、赤線:天の赤道)
南の空
上旬1時ごろ
中旬0時ごろ
下旬23時ごろ
(以下、同様)


南〜天頂


東の空


北の空


西の空


星座早見
(南が下)





2013年2月5日早朝5時ごろの南の空。
黄線:黄道、赤線:天の赤道
(月齢24.0)


下弦の半月とアンタレス
(視野円10度)




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