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流れ星TOP 2011/11/28 第318号
おかえりなさい、古川さん
★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡
 今宵はどんな星空が見えるでしょう。。。

     ☆彡 流 れ 星 か ら の 贈 り 物 ★彡

       第318号 2011年11月28日発行
☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡〜☆彡〜★彡

こんにちは。
「流れ星」の鈴木です。


引き続き、ご愛読いただいている方々はもちろん、
新しく読者登録していただいた皆さん、
本当にありがとうございます。



国際宇宙ステーションに長期滞在していた
日本人宇宙飛行士の古川聡さんが地球へ帰ってきました。

古川さんを乗せたロシアのソユーズ宇宙船は
日本時間22日11時26分(現地時間8時26分)に
カザフスタンへの草原へ無事に着陸しました。

古川さんの宇宙滞在日数は167日間で、
1回の飛行での滞在としては日本人最長となりました。
ちなみに、若田さんは137日(通算159日)、
野口さんは163日(通算177日)です。

着陸時の映像を見ましたけど、
カザフスタンはだいぶ寒そうでしたね。

記者からのインタビューに対して、
「ただいま戻りました。重力をすごく本当に感じますね」と古川さん。

続いて、「いまいちばんやりたいことは?」との質問には
「たまっているお湯のお風呂に入りたいです」

湯船につかれない生活が半年近く続いたわけですから、
それが本当に実感なのだと思います。

本当におつかれさまでした。

なお、日本人宇宙飛行士のISS滞在は今後、
来年2012年に星出彰彦さんが、
再来年2013年にコマンダーとして若田光一さんが
予定されています。


それでは、今週もよろしくお願いします☆彡



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 ☆今週の話題
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 ☆1.師走12月の主な天文現象

 ☆2.古川さんの宇宙医学にチャレンジ!

 ☆3.編集後記



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 ☆1.師走12月の主な天文現象
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時間というものは本当に容赦がありません。
2011年も残すところ1ヶ月となりました。

日没とともに東の空からは冬の大三角があらわれはじめ、
夜空もいよいよ冬の様相となってきました

それでは、ちょっと早いですけど、
12月の天文現象をチェックしてみましょう。



( 2日 月が上弦)

★ 6日 月と木星が並ぶ

★ 9日 月、すばる、アルデバランが集まる

(10日 月が満月)

★10日 全国で皆既月食! 全行程が見られる!

★15日 ふたご座流星群が極大

★16日 月とレグルスが並ぶ(深夜)

★17日 月と火星が並ぶ(未明)

(18日 月が下弦)

★20日 月、土星、スピカが集まる

★22日 冬至

★23日 月と水星が並ぶ(早朝)

(25日 月が新月)

★27日 月と金星が並ぶ(夕方)



12月の目玉はなんといっても10日の皆既月食です。
日本全国で皆既月食の全行程を見ること出来ます。
しかも土曜日!
まさに、年の瀬で忙しい私たちに
神さまがくれたプレゼントになるでしょう。


また、15日には3大流星群の1つ、
ふたご座流星群が極大となります。


12月の星空の様子はコチラ。
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20111128.html#01



【関連トピック】
手の平で星座を掴まえよう 冬編
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070205.html



冬のダイヤモンドにご挨拶
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20071203.html

冬の1等星くらべっこ
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20101206.html

冬空を彩る1等星たち
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070115.html

老いゆく星 歩みだす星 ベテルギウスとリゲル
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080121.html

仲良く寄り添うふたごの星 カストルとポルックス
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20061211.html

もう1つの長寿星 アケルナル
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20080114.html

プレイアデスの七姉妹
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20090119.html



ウオ!とビックリ 魚となって。。。(うお座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20061204.html

金の羊は派手じゃない!(おひつじ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20091214.html

おうし座ってどんな星座?(おうし座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20060206.html

タマゴから産まれたヨツゴ(ふたご座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20090209.html



まわりつづける高慢な王妃(カシオペヤ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20101108.html

岩からうまれた天馬(ペガスス座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20101025.html

いぶし銀の五角形(ぎょしゃ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070108.html

天のうさぎはなに見て跳ねる?(うさぎ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20110110.html



夜空にへばりつくトカゲ(とかげ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20070903.html

しっくりこない夜空のアトリエ(ちょうこくしつ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20091109.html

露座になる 見上げるさきに ろ座がある(ろ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20101122.html

Holyな夜空を彫〜り彫り(ちょうこくぐ座)
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20100118.html



はるか230万年の時をこえて。。。アンドロメダ大銀河
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20051121.html

夜空に浮かぶ淡〜い花火 M33銀河
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20081027.html



【星座のつぶやきシリーズ】
ペガスス座
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20051031.html

アンドロメダ座
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20051107.html

ペルセウス座
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20051121.html

カシオペヤ座
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20051114.html

ケフェウス座
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20061016.html

くじら座
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20081124.html



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 ☆2.古川さんの宇宙医学にチャレンジ!
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古川さんは、宇宙飛行士になる前は、
東大病院で消化器外科の医師をしていました。

そのため、ISSミッションにおいても、
医師としての経験を活かした活動もしていました。

その一環が「宇宙医学にチャレンジ!」です。

この「宇宙医学にチャレンジ!」も「宇宙ふしぎ実験」と同じく
JAXAがテーマを募集したもので、
そのうちの9テーマについて古川さん自らが被験者となり
実験が行なわれました。



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<★指−指ドッキング>
左右の腕による協調運動の実験。

左右の人差し指を立てて、目を開けたまま、
人差し指を近づけます。
最初は2.5cm間隔まで、次は合わせるところまで。
これは、地上と同じく無重量でもうまくいきます。

目を閉じて同じく実験をやると、最初は少しズレてしまうようです。
ただし、繰り返すと学習効果で精度が上がります。

協調運動は小脳が司っていますが、
腕や肩などの体勢感覚センサーが重要な働きをしているため、
繰り返すことで学習効果があらわれるようです。



<★血圧測定>
地上と無重量でどのように血圧が違うか確認する実験。

上腕とふくらはぎの血圧を測定します。
地上では、上の血圧は上腕より足首の方が、
10〜40mmHg高いといわれています。
(下の血圧はほぼ同じ。)

無重量では、上腕もふくらはぎも上の血圧は同じになります。



<★体液シフトとサイズ変化>
頭、首、腕、手首、胸囲、腹囲、太もも、
ふくらはぎ、足首のまわりを測定し、地上との違いを比べる実験。

頭:変化なし、
首:変化なし(ISS滞在当初は太かった)
腕:1cm細くなった(ISS滞在当初は太かった)
手首:変化なし、
胸囲:ほぼ変化なし、
腹囲:6cm細くなった
太もも:やや細くなった、
ふくらはぎ:4cm細くなった
足首:変化なし

無重量では、血液などの体液は頭の側に移動するため、
顔がむくんだり、上肢が太くなったり、下肢が細くなったりします。
(特に瞼のあたりがむくむとのこと。)



<★上下感覚>
空間認識の実験。

頭方向(蛍光灯がある方向)を上として、
そちらに古川さんが移動し、頭を逆さにして降りてきて、
再び蛍光灯側に頭を向けます。

次に、カメラ方向から見ると逆向き(≒頭を下)状態

無重量では上下左右はないため、頭のある方を上と認識します。
ただし、まわりの様子で「天井≒上」と認識している方向を見ると、
そちらを上として認識します。

宙返りを繰り返した後は、やや目が回るものの、
「上」と認識している方向を見て、そちらを上と認識します。

逆にいえば、まわりの様子が全くなければ、
「頭側が上、足先側が下」と認識します。

無重量では上下左右は相対的であることが分かります。



<★ニュートラルポジション>
無重量において、全身の力を抜いた時、
宇宙ではどんな姿勢が自然なのかを確認する実験。

無重量では、
少し猫背になって腕が軽く前にある状態が
中立姿勢=ニュートラルポジションです。

地上と同じように姿勢を良くしようとすると、
背中とおしりの筋肉が張って疲れるとのこと。

また、無重量では、重い頭を支えなくて済むので、
まったく肩こりがないとのこと。



<★眼振>
目を閉じた状態と、目を開けた状態で、
体を横回転させた後、眼球がどのように動くかの実験。

目を閉じて横回転した後は、
主観的にまさに目が回っている状態。
映像的には僅かに眼振しているように見えます。

目を開けて横回転した後は、
まわりの様子を確認しながらまわるので、
目が回ったような感覚はそれほど感じられません。
映像的に眼振はないように見えます。



<★宇宙酔い>
宇宙に行った直後は「宇宙酔い」が発生します。
宇宙に初めて行った宇宙飛行士のうち、
3人に2人は経験すると言われています。

古川さんも経験しています。

とても頭が重くなって、
頭を動かすと「うっ」と気持ち悪くなったとのこと。

その症状が1週間ほど続いた後は、
ケロッと良くなり、元通りになったとのこと。

無重量には約1週間で身体が慣れるようです。



<★身長変化と腰痛>
身長と座高を測定し、地上との違いを比べる実験。

身長は地上より1cmほど伸びています。
(普通は数cm伸びるらしいです。)

身長が伸びたのは座高が1cmほど伸びたから。

これは、地上では重力で抑えつけられている椎間板が、
無重量で伸びたためと考えられます。

座高が大きく伸びると、
背中の筋肉が引っ張られて腰痛が発生するといわれています。

古川さんの場合は腰痛はなかったとのこと。



<★足底の皮膚>
地上では、立ったり歩いたりするため
足底の皮膚は厚くなります。

無重量では、歩く必要がないため、
厚くなった皮がはがれ落ちてきて、
次第に全体がやわらかくなっていきます。

特に、地上で体重がかかる部分の皮が
やわらかくなっていくとのこと。

地上に戻った時、最初は足裏が痛いらしいです。



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個人的には、身長変化と足底の皮膚が興味深かったです。

誰でも宇宙に長期間滞在できるようになれば、
無重量を活かした新しい治療方法が出来るのでしょうね。


「宇宙医学にチャレンジ!」の動画と詳しい解説は
コチラのJAXAサイトでご覧いただけます。
http://iss.jaxa.jp/iss/jaxa_exp/furukawa/exp2/igaku/



【関連トピック】
古川さんの宇宙ふしぎ実験 その1
http://nagarebosi-kirari.com/mailmaga/20111121.html



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 ☆3.編集後記
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10日の皆既月食はとっても楽しみですけど、
楽しみといえば、
金環日食がいよいよ半年後に迫ってきました。

2012年5月21日の朝、
太平洋側の広い範囲で、
空に浮かぶ金のリングを見ることが出来ます。

見える範囲が広いこともあり、
2009年7月の皆既日食よりも
日本中が大きく盛り上がることになるでしょうね。

半年後が待ち遠しいです。


それでは、また来週にお会いしましょう☆彡



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2011年12月の星空の様子
(黄線:黄道、赤線:天の赤道)
南の空
上旬21時ごろ
中旬20時ごろ
下旬19時ごろ
(以下、同様)


南〜天頂


東の空


北の空


西の空


星座早見
(南が下)




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